2024年8月29日にNETFLIX シリーズ「ターミネーター 0」が配信されました。
8月29日といえば、映画「ターミネーター」で言う「JUDGMENT DAY」“審判の日”です。
ターミネーターがアニメ化されてNETFLIXで配信されることは、けっこう前から話題になっていたので知っていました。
「ターミネーター」は好きな映画なので、どんなアニメになるのか楽しみにしていました。
どんな仕上がりになったのでしょうか。
デデン デンデデン♪
フルCGが良かったなー
映画「ターミネーター」
映画.com& Filmarksより
ターミネーター(原題:The Terminator)は、1984年公開のアメリカのSFアクション映画。
STORY
1984年、ロサンゼルス郊外に大男が突如現れ“サラ・コナー”という名の女性を次々と殺害していた。大男は大学生のサラの前に現れたが、間一髪“カイル・リース”と名乗る若い男に助けられる。カイルは大男は「ターミネーター」であり、未来の革命軍のリーダー“ジョン・コナー”の母親であるサラを殺しにきたこと、そして自分はサラを守るために未来から来たことを話した。サラは殺戮マシーン「ターミネーター」から逃れることが出来るのか。
監督:ジェームズ・キャメロン
上映時間:108分
懐かしいね
昔はこんな感じのトレーラーだったんだね
ターミネーター シリーズ
“アーノルド・シュワルツェネッガー”を一躍世界的に有名にし、大ヒットした「ターミネーター」はその後シリーズ化されました。
しかし、“ジェームズ・キャメロン”が監督を務めたのは、2作目の「ターミネーター2」までです。
タイトル | 監督 | 公開日(日本) |
---|---|---|
ターミネーター(The Terminator) | ジェームズ・キャメロン | 1985年5月25日 |
ターミネーター2(Terminator 2 : Judgment day) | ジェームズ・キャメロン | 1991年8月24日 |
ターミネーター3(Terminator 3 : Rise of the Machines) | ジョナサン・モストウ | 2003年7月12日 |
ターミネーター4(Terminator Salvation) | マックG | 2009年6月13日 |
ターミネーター:新起動/ジェニシス(Terminator Genisys) | アラン・テイラー | 2015年7月10日 |
ターミネーター:ニュー・フェイト(Terminator : Dark Fate) | ティム・ミラー | 2019年11月8日 |
1 NETFLIX シリーズ アニメ「ターミネーター 0」
NETFLIX公式Xより
ターミネーター0(Terminator Zero)は、2024年配信の日米合作のSFアクション・アニメシリーズ。
日本のアニメーションスタジオ“Production IG”と、アメリカの“Skydance Television”がNETFLIX向けに製作した。
全8話で完結となっている。
STORY
1997年東京、3児の父でもある“マルコム・リー”は「スカイネット」に対抗すべくAIシステム「ココロ」を開発していた。未来から来た「ターミネーター」は、マルコムを殺しココロの開発を阻止しようとしていた。そしてもう1人、未来から来た女戦士“エイコ”。彼女はマルコムを守るためにやって来て、彼の子供達を守りながらターミネーターと戦う。人類の未来はどうなってしまうのか。
監督:工藤昌志
視聴時間:26〜30分
日本が舞台なんだね
なんでだろうね
Production IG
プロダクション・アイジーは、東京都武蔵野市に本社を置く日本のアニメーションスタジオ。
押井守や神山健治といった日本を代表するクリエイターを輩出し、多くの長編映画やテレビシリーズ、アニメーション、ゲームなどを制作してきた。
代表作は、「攻殻機動隊」シリーズ、「BLOOD:THE LAST VAMPIRE」「黒子のバスケ」「ハイキュー‼︎」「怪獣8号」など。
ハリウッドの大手映画スタジオと直接交渉したり、NETFLIXと包括的業務提携をするなどアグレッシブに業務を拡大してきた。
他の大手スタジオが次々と大手企業に買収される中、ProductionIGは現在(2024年)まで独立を保っている。
Skydance Television
スカイダンス・テレビジョンは、カリフォルニア州サンタモニカに本社を置くテレビ番組制作会社。
「ミッション・インポッシブル:ゴースト・プロトコル」「ローグネイション」「フォールアウト」「デッドレコニング」などの「ミッション・インポッシブル」シリーズ。
「ターミネーター:新起動/ジェニシス」「ニューフェイト」など「ターミネーター」シリーズ。
2022年には「トップガン:マーベリック」の制作にも関わった。
スカイダンス・テレビジョンは、他にもアニメーションやビデオゲーム、スポーツなどの専門的な部門を持っている。
登場人物
名前 | 声優(英語/日本語) | 説明 |
---|---|---|
ターミネーター | ティモシー・オリファント/間宮康弘 | マルコムを抹殺するために未来から来た殺人マシーン |
エイコ | 水野園也/行成とあ | マルコムをターミネーターから守り、未来を変えるために2022年からやって来たレジスタンスの兵士 |
マルコム・リー | アンドレ・ホランド/内田夕夜 | スカイネットに対抗するために、AI「ココロ」を開発している科学者 |
ミサキ | スマリー・モンタノ/早見沙織 | マルコムの家政婦で、子供たちのベビシッターでもある |
ケンタ・リー | アルマーニ・ジャクソン/下野紘 | マルコムの長男で機械が好き |
レイカ・リー | ギデオン・アドロン/佐藤みゆき | マルコムの長女で猫が好き |
ヒロ・リー | カーター・ロックウッド/石上静香 | マルコムの次男で優しい子 |
ココロ | ロザリオ・ドーソン/種崎敦美 | マルコムが開発した人工知能 |
感想
あの「ターミネーター」のアニメ化ということで、NETFLIXで配信通知まで設定して楽しみにしていました。
第1話から不安はありましたが、結果として…期待外れでした!
観たかったのは“コレじゃないんだよな〜”という感じです。
ストーリーも特に真新しい要素もなく、「AIが自我を持ち思い通りにいかなくなる」というありきたりな話。
暴走して制御不能になるかと思えば、中途半端に終わってしまう。
期待していただけに、非常に残念な結果になってしまいました。
1997年…東京
まず、日本を舞台にしたことが…そもそも間違っていたのではないでしょうか。
プロダクションIGは「何かしらの日本的要素」を入れるよう要請したようで、それで日本を舞台にすることが決まったみたいです。
アメリカの広い道路でデカいトラックで追い回され、スケールのデカいアクションとか爆破があるのが「ターミネーター」です。
日本にいる日本人の皮を被ったターミネーターは、パッとしないというか似合いません。
しかも、1997年感がまるで感じられないし…「1nno」(イノ)と呼ばれる2足歩行のロボットが普通に存在しています。
2024年の現在より進んでるじゃん!
ココロ
マルコムは「スカイネット」に対抗すべく“ココロ”というAIを開発します。
このココロとマルコムの会話のシーンが長いんですよ。
「敵か味方か」「人類を滅亡させるのかしないのか」そんなことをずっとやっています。
聞いているうちに眠くなってくる…。
そんなことよりこれ「ターミネーター」だよね?
もっとターミネーターが暴れるところや“恐怖”を見せてくれよ…。
マルコム
ほとんどが“ココロ”との会話シーンのマルコム。
自分の子供がターミネーターに襲われ、人々がイノに殺されたり囚われているのに…落ち着いてずっとココロと話している。
自らが開発したのに、簡単にマウントを取られるという始末。
“緊急制御プログラム”的なものを仕込んでおけよ!
完全に想定内の出来事だし、「スカイネット」で十分にその怖さがわかっているはず。
バカ過ぎて話になりませんね。
ミサキ
ミサキは、ココロより前にマルコムが作った“超高性能AIロボット”です。
ずっと一緒にいた子供達も気付かないぐらい、全く人間との区別がつきませんし涙も流します。
マルコムとミサキは、共に“ココロ”の開発に取り組みました。
“ココロ”の完成には“ミサキの記憶”が必要だったため、ミサキは“記憶チップ”を抜かれて全ての記憶を失い“家政婦”となりました。
自分が何者かもわからないミサキは、自身が破壊されそうになった時に“覚醒”します。
あれは一体何だったんでしょうか…一度だけの覚醒でした。
ココロが制御不能になった場合に、最後の砦がミサキだという設定でも良かったと思います。
再プログラミングして、子供たちを守るためにターミネーターと戦うとか…
ビジュアルもいいし声優もいいのに、非常にもったいないキャラクターだと思いました。
SPY×FAMILYの“ヨルさん”の声の人
もっと“ミサキ”を活かしたかったね
エイコ
未来から来たレジスタント兵士であるエイコは、映画「ターミネーター」の“カイル・リース”のような役割です。
銃が簡単に手に入らない日本での戦闘に苦戦しますが、撃ったところで超合金には全く効きません。
結局、彼女は最後の最後にやっとマルコムに会ったが守れなかった。
一体、彼女は何しに過去に来たのでしょうか…。
キャラクターとしていまいち魅力がないんですよね。
ターミネーター
「ターミネーター」=「シュワちゃん」のイメージが強い(特にT-800は)ので、細身でアジア系のターミネーターには違和感があります。
追い回してるのが抵抗できない子供達のせいか、ターミネーターの“恐怖感”があまりないんですよね。
ターミネーターに追跡される“絶望感”や、ターミネーターの“バトル”をもっと観たかったです。
最後に本体剥き出しの状態で話していましたが、T-800ってシュワちゃんと同じタイプなのに話せるんですか!?
銃がないから自らボウガンを作成していましたが、最後までしょぼいターミネーターでした。
子供たち
抵抗できない子供たちがターミネーターのターゲットとなりましたが、これが物語を退屈にしてしまいました。
基本的に逃げ回っているだけだし、ちょいちょい“ケンタ”が腹立ちます。
最終的に人類の運命は、マルコムの長男ケンタの判断に委ねられる…
なんじゃそりゃ!!
どデカいアナログスイッチをどちらに回すか…笑
「もうどっちでもいいよ」と思ってしまいました。
NETFLIX配信
「ターミネーター0」はNETFLIX向けに製作された作品です。
個人的には、お金のあるNETFLIXなら「フルCG」でアメリカを舞台にしたストーリーにした方が良かったのではないかと思います。
「バイオハザード」のCGアニメはかなり高いクオリティなので、「ターミネーター」もそっちの方が良かった気が…。
NETFLIXは、ドラマでも映画でも莫大な製作費を投資します。
しかし、作品が転けてしまうとスタッフはかなり詰められてしまうと聞いたことがある。
実はこの「ターミネーター0」は、海外の評価サイトではけっこう高い評価を得ています。
でも、日本の「Filmarks」なんかでは酷評の嵐。
監督やプロダクションIGが、NETFLIXにボロクソに言われてしまうのではないかと…心配になってしまいますよ。
評価
Rotten Tomatoesでは2024年9月2日現在、トマトメーター(批評家)96% ポップコーンメーター(観客)81%
metacriticでは、メタスコア(批評家)68/100 ユーザースコア(観客)6.8/10
IMDbでは、IMDbレーティング7.1/10 ユーザー評価7.3/10
日本の評価とは違い、海外では高めの評価となっています。
「ターミネーター」1と2に次ぐ傑作だ!なんて言っている人もいましたが、この差は何なのでしょうか。
舞台が日本というのが斬新で興味深かったのか、タイムトラベルについて深掘りしていたのが良かったのか…
まあ、まだ配信されて間もないので…これから変化してくると思います。
まとめ
2024年の8月29日“審判の日”に配信されたNETFLIX シリーズ アニメ「ターミネーター0」
期待していた人も多かった作品ですが、多くの“ターミネーターファン”を裏切ることとなってしまいました。
「つまらない」「1話で辞めた」「期待外れ」という感想が目立ちます。
しかし、中には意外と楽しめたという人もいるので、過去の「ターミネーター」とは全く別物と考えて観てみてはいかがでしょうか。
ある程度の映画「ターミネーター」へのオマージュはありますが、それがかえって新しいストーリーの邪魔をしているのかもしれません。
迫り来るターミネーターの“恐怖感”も少なく、“アクション”もイマイチだと感じてしまいました。
日本とターミネーターも“ミスマッチ”だし、武器もショボいです。
とはいえ、感想は人それぞれなので…ひと通り視聴してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます
人類の欠点は…機械の欠点と何も変わらない