NETFLIXでチラついていた「私のトナカイちゃん」というタイトル。
この手のタイトルは非常に気になってしまいます。
“トナカイちゃん”って何?!
「エミー賞6部門受賞」ということもあり、視聴してみることにしました。
トナカイちゃん!
赤ちゃんトナカイ!
NETFLIX シリーズ「私のトナカイちゃん」
NETFLIX公式Xより
私のトナカイちゃん(Baby Reindeer)は、リチャード・ガッドが企画・主演したイギリスのブラックコメディー&スリラーミニドラマシリーズ。
“リチャード・ガッド”の「ワンマンブラックコメディーショー」を基に製作された。
STORY
コメディアンを目指す“ドニー・ダン”は、バーテンダーとしてロンドンのパブで働いていた。ある日、落ち込んだ様子の客“マーサ”が現れ、お金がないという彼女にドニーは紅茶を奢った。その日から彼女は毎日BARに現れ、毎日メールを大量に送りつけてくるようになる。下品な内容も多く困惑するドニー、やがてマーサの行動はエスカレートしていく…。
監督:ヴェロニカ・トフィルスカ(1〜4話),ジョセフィン・ボルネブッシュ(5〜7話)
視聴時間:27〜45分
なんか怖そう…
これ実話だからね
プロデュース・脚本・主演
リチャード・ガッド(ドニー・ダン役)
リチャード・ガッドは、スコットランドのファイフ・ワーミット出身のコメディアン、俳優、作家。
マドラス・カレッジやグラスゴー大学で英文学と演技学を学ぶ。
グラスゴー大学在学中の2008年から、スタンダップコメディやミュージカルコメディを始めた。
2010年から「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」のショーに何度か出演し、更なるコメディアンのキャリアを追求するためにロンドンへ移る。
2013年「チーズ・アンド・クラック・ホーズ」2014年「ブレイキング・ガット」、どちらのショーもロンドンの“ソーホー劇場”で上演した。
2015年のエディンバラ・フリンジ・ショー「ウェイティング・フォー・ガドット」で注目され、アミューズド・ムース・コメディ賞やスコティッシュ・コメディ賞の最優秀ソロショー賞を受賞した。
2016年「モンキー・シー・モンキー・ドゥ」でエディンバラ・コメディ賞の最優秀コメディ賞を受賞し、その後も多くの賞の受賞やノミネートを重ねた。
ガッドがフリーランスのコメディアンとして活動していた頃に、ロンドンの「カムデン・タウン」にあるパブでバーテンダーをしていた。
そこで“マーサ”と出会い、後のNETFLIX シリーズ「私のトナカイちゃん」(BABY REINDEER)の基となる。
マーサにストーカーされたり、キャリアの初期で出会った男に性的暴行をされた経験を描いたブラックコメディ「ベイビー・トナカイ」は、ローレンス・オリヴィエ賞など様々な賞を受賞した。
2024年4月にNETFLIXで「私のトナカイちゃん」が配信され、プライムタイム・エミー賞でプロデュース・脚本・主演の3部門で受賞した。
ガッドは2014年の「スコット・スクワッド」2017年「クリーク」など、様々なテレビシリーズやテレビ映画に出演している。
脚本家としては、NETFLIX シリーズ「セックス・エデュケーション」の脚本を書き、チャンネル4の「ザ・ラスト・レッグ」のエピソードなども執筆した。
ガッドは自身をバイセクシャルと自認しており、アルコールや薬物乱用にも苦しんでいる。
視聴している時は、ガッドが本人役として「ドニー」を演じているのを知りませんでした。
ガッドは自身の“辛い経験”を本人役として演じる抵抗感から、架空の自分を演じるために28kgの減量をしたようです。
登場人物
役名 | 役者名 | 説明 |
---|---|---|
ドニー・ダン | リチャード・ガッド | コメディアンを目指すバーテンダー マーサと出会いストーカーされる |
マーサ・スコット | ジェシカ・ガニング | 犯罪歴のある弁護士 ドニーに付きまといストーカーとなる |
テリ | ナヴァ・マウ | トランスジェンダーのアメリカ人セラピスト 出会い系サイトでドニーと出会う |
ダリアン・オコナー | トム・グッドマン=ヒル | ドニーが出会うテレビ脚本家 薬物で気を失うドニーにレイプを繰り返す |
リズ | ニーナ・ソサニャ | キーリーの母親で、ドニーが居候する家の家主 |
キーリー | シャローム・ブルーン=フランクリン | ドニーが演劇学校で出会った女性で元恋人 |
グレッグシー | マイケル・ワイルドマン | ドニーが働くパブのオーナー |
ジーノ | ダニー・キレイン | ドニーが働くパブの同僚 |
ダニエルズ | トーマス・クームズ | 無能な警察官 |
感想
1話30〜40分ぐらいなのでサクッと観れて、けっこう面白かったです。
これが実話というから驚きです…。
ドニーの本人役“リチャード・ガッド”は、なかなかの濃い人生を生きているなと。
主人公の“ドニー”にはイラつき、ストーカーの“マーサ”は怖かったという感想です。
ドニー
ドニーはお人好しというか、マーサに構い過ぎです。
マーサが「ストーカー」だと分かったのなら、相手をしなければいいしメールも見なくていい。
すぐさまパブを出禁にして、警察に届ければいいのに…。
どんどん被害が拡大しているのに、なかなか決断しないドニーにイライラします。
もしかしたら、彼の過去にも原因があるのかもしれません。
脚本家のダリアンにドラッグを飲まされて、彼に何度もレイプされていたのですから。
それで精神的ダメージやトラウマが多過ぎて、正常な判断が出来なくなっているのかも。
ドラマの途中は「マーサが気になって仕方ないのか?」なんて思ってしまいました。
“マーサの留守電が僕のポッドキャストになった”には笑いましたよ。
マーサが有罪になって最後まで同情するとは…。
マーサ
過去にもストーカーなどで「犯罪歴」のあるマーサは、ストーカーに慣れていて知識もあります。
大声で笑ったり突然キレたり、けっこう怖いんですよね。
しかし、マーサを演じた女優さんは、捲し立てるような喋りと表情が上手でした。
結果的に、主演賞のガッドと共にエミー賞の助演女優賞を受賞しました。
ドニーに一言声をかけるために15〜16時間をかけるなど、かなり異常な行動ですね。
パソコンでメッセージを打っているのに、毎回「私のiPhoneから送信」と付け加えるという謎。
最初に携帯がiPhoneじゃないことはバレているのに。
でも、本当に弁護士なのには驚きましたが…精神疾患があるのによく弁護士になれましたよね。
しかも、何度も犯罪行為を繰り返しているのがヤバ過ぎます。
大量の留守電やメッセージなど、付きまとう執着心とエネルギーが凄いです。
あんなのに付きまとわれたら、私だったら頭がおかしくなてしまいますよ…。
マーサのモデル
このドラマで「マーサ」として描かれてた女性は、スコットランド人弁護士の“フィオナ・ハーベイ”であることが判明している。
彼女はNETFLIXで描かれた自分を否定し、NETFLIXに対して数百万ポンドの名誉毀損訴訟を起こしています。
ガッドはNEFLIXの抗弁を全面的に支持し、ドラマの真実性を擁護して彼女に対するストーカー行為の告発を繰り返しました。
ダリアン
脚本家であるダリアンは、テレビを餌にドニーに薬を飲ませレイプします。
今まで何人を同じ手でレイプしてきたのだろうか…
ジャニーズ事務所のジャニー喜多川、今話題の音楽プロデューサーディディ、ハリウッドの大物プロデューサーなど、エンタメ業界の大物には「ペド」や「変態」が多いのでしょうか…。
アイドル業界の「枕営業」もそうですが、デビューを餌に性的暴行や搾取をする輩が多過ぎませんか!?
ハリウッドは“ペドフィリア”だらけだと言われているし、日本も海外もエンタメ業界はイカれてますね。
散々レイプされたドニーですが、ダリアンを通報したりはしませんでした。
その罪悪感から、マーサのストーカー行為を正確に警察に報告できなかったようです。
こいつは最低だね!
刑務所にぶち込むべきだね!
お金と名声
「アイドルになりたい」とか「有名になりたい」、「お金が欲しい」とか、夢やお金のためなら…あなたはどんなことでもしますか?
「お金のために犯罪を犯す人」や「アイドルになるためプロデューサーと寝る人」、こういう人は一定数いると思います。
それで“お金や名声”を得たとしても、罪悪感は一生消えないのではないでしょうか。
その罪悪感がある限り、人は“真の幸せ”を得ることは出来ない気がします。
ドニーも成功のためにダリアンの行為を受け入れたことから、心も体も病んでしまいました。
その苦しみは、一生消えず彼に付きまとうでしょう。
評価
Rotten Tomatoesでは、トマトメーター(批評家)98% ポップコーンメーター(観客)80%
metacriticでは、メタスコア(批評家)88/100のMUST-WATCH ユーザースコア(観客)7.3/10
IMDbでは、IMDbレーティング7.7/10 ユーザー評価7.7/10
かなり高めの評価となっています。
否定的な評価には、彼が問題を「もっと早く解決できた」ことを指摘しているコメントもありました。
まとめ
リチャード・ガッドの自伝的ブラックコメディ、NETFLIX シリーズ「私のトナカイちゃん」
ガッド本人が主役を演じ、彼の衝撃の体験を描いています。
1話27〜45分でサクッと観れるので、週末などに最後まで視聴できるかと。
マーサのしつこいストーカー行為はとても恐ろしいですが、マーサ役の“ジェシカ・ガニング”の演技は必見です。
タイトルが気になっている方は是非、視聴してみてはいかがでしょうか!
最後まで読んでいただきありがとうございます
ベイビートナカイちゃん♡