2023年11月3日に公開された映画「ゴジラ-1.0」が、2024年5月3日に早くもamazon Prime Videoで配信されました。
第96回アカデミー賞でアカデミー視覚効果賞を受賞したのは、皆さんまだ記憶に新しいかと思います。
この作品は「ゴジラ」シリーズ37作目(アニメ・ハリウッド版を含む)であり“ゴジラ生誕70周年記念作品”となっています。
2016年公開の映画「シン・ゴジラ」は“無人在来線爆弾”などの「ヤシオリ作戦」が面白かったですね。
庵野秀明監督だけにかなり“エヴァっぽい”仕上がりでした。
さて、「ゴジラ-1.0」はどうでしょうか!?
ゴジラって作品ごとに顔が変わるよね
ハリウッドのは完全に別物だね
ゴジラ
ゴジラ(Godzilla)は、1954年に東宝が公開した特撮怪獣映画「ゴジラ」に登場する架空の怪獣。
力強い「ゴリラ」と体の大きい「クジラ」を合わせた造語で「ゴジラ」と命名された。
英語名の「Godzilla」は、第1作目の大戸島(架空の島)の伝承に由来するという設定から「God(神)」をあえて当てている。
「ゴジラ」は深海で生き延びていた恐竜が水爆実験によって巨大化(身長50㍍)したと言う設定で、当時社会問題になっていたアメリカによる“ビキニ環礁の水爆実験”から着想を得ている。
そのため、第1作目では“水爆大怪獣”と表記されていた。
「核の落とし子」「人間が生み出した恐怖の象徴」として描かれ、人が生み出した“核兵器”によって誕生した“怪獣”が人の手により葬られる、という人間の身勝手さを表現した。
特殊技術を後に「ウルトラマン」を製作することになる“円谷英二”が担当し、監督は“本多猪四郎”。
本多猪四郎は「戦後の暗い社会をことごとく破壊、無秩序に陥らせる和製キングコングを作りたかった」とインタビューで語っている。
ゴジラシリーズ
昭和ゴジラシリーズ(第1期)
通番 | 題名 | 公開日 | ゲスト怪獣 |
---|---|---|---|
第1作 | ゴジラ | 1954年11月3日 | なし |
第2作 | ゴジラの逆襲 | 1955年4月24日 | アンギラス |
第3作 | キングコング対ゴジラ | 1962年8月11日 | キングコング,大ダコ,大トカゲ |
第4作 | モスラ対ゴジラ | 1964年4月29日 | モスラ成虫,モスラ幼虫 |
第5作 | 三大怪獣 地球最大の決戦 | 1964年12月20日 | ラドン,モスラ幼虫,キングギドラ |
第6作 | 怪獣大戦争 | 1965年12月19日 | ラドン,キングギドラ |
第7作 | ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘 | 1966年12月17日 | エビラ,モスラ成虫,大コンドル |
第8作 | 怪獣等の決戦 ゴジラの息子 | 1967年12月16日 | ミニラ,カマキラス,クモンガ |
第9作 | 怪獣総進撃 | 1968年8月1日 | ミニラ,アンギラス,ラドン,バラン,モスラ幼虫,マンダ,バラゴン,ゴロザウルス,クモンガ,キングギドラ |
第10作 | ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃 | 1969年12月20日 | ミニラ,ガバラ,アンギラス,マンダ,エビラ,オオワシ,ゴロザウルス,カマキラス,クモンガ |
第11作 | ゴジラ対ヘドラ | 1971年7月24日 | ヘドラ |
第12作 | 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン | 1972年3月12日 | アンギラス,キングギドラ,ガイガン |
第13作 | ゴジラ対メガロ | 1973年3月17日 | アンギラス,ガイガン,メガロ,ジェットジャガー |
第14作 | ゴジラ対メカゴジラ | 1974年3月21日 | アンギラス,メカゴジラ,キングシーサー |
第15作 | メカゴジラの逆襲 | 1975年3月25日 | メカゴジラⅡ,チタノザウルス |
平成ゴジラシリーズ(第2期)
通番 | 題名 | 公開日 | ゲスト怪獣 |
---|---|---|---|
第16作 | ゴジラ | 1984年12月15日 | ショッキラス |
第17作 | ゴジラ対ビオランテ | 1989年12月16日 | ビオランテ |
第18作 | ゴジラ対キングギドラ | 1991年12月14日 | ドラッド→キングギドラ→メカキングギドラ |
第19作 | ゴジラ対モスラ | 1992年12月12日 | モスラ幼虫→モスラ成虫,バトラ幼虫→バトラ成虫 |
第20作 | ゴジラ対メカゴジラ | 1993年12月11日 | ベビーゴジラ,ラドン→ファイヤーラドン,メカゴジラ→スーパーメカゴジラ |
第21作 | ゴジラ対スペースゴジラ | 1994年12月10日 | リトルゴジラ,スペースゴジラ,モゲラ,フェアリーモスラ |
第22作 | ゴジラ対デストロイア | 1995年12月9日 | ゴジラジュニア,デストロイア |
ミレニアムシリーズ(第3期)
通番 | 題名 | 公開日 | ゲスト怪獣 |
---|---|---|---|
第23作 | ゴジラ2000 ミレニアム | 1999年12月11日 | ミレニアン→オルガ |
第24作 | ゴジラ×メガギラス G消滅作戦 | 2000年12月16日 | メガヌロン→メガニューラ→メガギラス |
第25作 | ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 | 2001年12月15日 | バラゴン,モスラ幼虫→モスラ成虫,ギドラ→キングギドラ |
第26作 | ゴジラ×メカゴジラ | 2002年12月14日 | メカゴジラ |
第27作 | ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS | 2003年12月13日 | モスラ幼虫(2匹),モスラ成虫,カメーバ,メカゴジラ |
第28作 | ゴジラ FINAL WARS | 2004年12月4日 | ミニラ,アンギラス,ラドン,マンダ,エビラ,カマキラス,クモンガ,ヘドラ,ガイガン,キングシーサー,ジラ,モンスターX→カイザーギドラ |
2010年以降
通番 | 題名 | 公開日 | ゲスト怪獣 |
---|---|---|---|
第29作 | シン・ゴジラ | 2016年7月29日 | なし |
第30作 | ゴジラ-1.0 | 2023年11月3日 | なし |
こんなにあるんだ!?
対決し過ぎだろゴジラ
映画「ゴジラ-1.0」
ナタリー&映画.comより
「ゴジラ-1.0」(ゴジラ マイナスワン)は、2023年11月3日公開の日本映画。
ゴジラシリーズ37作目、国産の実写映画としては30作目となる“ゴジラ生誕70周年記念作品”
製作費は15億円以下という低予算だったが、邦画・アジア映画では史上初のアカデミー視覚効果賞を受賞した。
タイトルの“マイナスワン”は、戦争でボロボロになった日本を無(ゼロ)とし、そこに“ゴジラ”が追い打ちをかけて現れたため負(マイナス)という意味になっている。
STORY
舞台は、第二次世界大戦で焼け野原となった東京。戦争から生還した元特攻隊員の“敷島浩一”は両親を失ったが、子連れの女性“大石典子”と出会う。3人は共に暮らすことになるが、ある日“巨大怪獣ゴジラ”がやってきて東京を襲撃する。GHQの介入がない中、敷島たちは再び現れるであろう“ゴジラ”に太刀打ちできるのであろうか。
監督:「ALWAYS 三丁目の夕日」の山崎貴
上映時間:125分
「ゴジラ-1.0」は“なぜ戦後なの?”と思った方は多いと思います。
今回の時代設定が戦後だったのは“ゴジラ生誕70周年記念作品”ということで、初代ゴジラの時と同じく“戦後”に設定したのではないでしょうか。(知らんけど)
ゴジラ怖い〜
放射熱線の威力すごっ!
キャスト
役者名 | 役名 | 説明 |
---|---|---|
神木隆之介 | 敷島浩一 | 主人公であり元海軍航空隊の帰還兵 |
浜辺美波 | 大石典子 | 両親を空襲で失い、明子という名の赤ん坊を見知らぬ女性から託された |
吉岡秀隆 | 野田健治 | 秋津から“学者”と呼ばれる元技術士官 |
佐々木蔵之介 | 秋津凊治 | 機雷除去用の特設掃海艇“新生丸”の船長 |
安藤サクラ | 太田澄子 | 敷島が住む家の隣人で息子を空襲で失った |
山田裕貴 | 水島四郎 | 秋津から“小僧”と呼ばれる新生丸の見習い乗組員 |
青木崇高 | 橘宗作 | 元海軍航空隊の腕利きの整備士 |
戦争で何もかも失った日本で人々は意気消沈している中、未知の巨大怪獣が襲ってくるという“鬼畜設定”
特攻隊員でありながら命が惜しくて逃げてきた敷島と、自分だけで精一杯なのに見知らぬ人に赤ん坊を託された典子の人間ドラマが良かったのではないでしょうか。
“ゴジラ”と戦うだけでは、ただの“怪獣映画”になってしまいますからね。
個人的には佐々木蔵之介の終始“バキバキの目”が笑えました。
感想
ゴジラが最初に出てきた時は“ちっさ”と思いましたが、あれは巨大化する前の姿だったんですね。
俊敏で恐竜にかなり近い感じでした。その後のビキニ環礁での“水爆実験”で理解しました。
ゴジラは水の中でも歩いているイメージでしたが、今回はスイスイと泳いでいたのが好きでした。
その泳いでる姿がちょっと可愛いんですよね。ジョーズ的な描写でお気に入りです。
ゴジラが銀座で暴れるシーンは迫力がありました。
足音などサウンドも含めて、映画館で観たらかなりの迫力があったのではないかと想像ができた。
CGとはいえよくここまで映像化できたなと感心しました。
放射熱線
“放射熱線”のギミックは斬新で、まるで“兵器”のような感じでした。
山崎監督は、あのギミックはインプロージョン方式という原子爆弾の爆発の仕方を参考にしていると語っています。
いつ発射されるのかがわかりやすいですよね。それにしてもとんでもない威力でした。
射程距離はどれぐらいなんだ?
「シン・ゴジラ」の撒き散らす放射熱線より良かったと思いました。
吹き飛ばされた典子
ゴジラが放った放射熱線の威力は凄まじく、遅れてとてつもない爆風が押し寄せてきます。
見た感じ相当な爆風だったし放射能を含んだ高温だと想像していたので、吹き飛ばされながら体も溶けてしまったのではないかと思っていました。
誰もが彼女は死んでしまったのだと思ったと思いますが、まさかの“生存”でした。
ゴジラ細胞
過去の“ゴジラ映画”はほとんど観たことなかったんですが、ゴジラっていつから“自己回復”するようになったのでしょうか。
口の中で“機雷”が爆発した時に、顔面が自己回復したのには驚きました。
最後のシーンもまるで「ドラゴンボール」の“セル”のようでしたね。
典子の首にも“ゴジラ細胞”のようなものが見えました。あれで復活したのか?他の人は?
その後どうなるのかが気になりますね。ゾンビ的な展開でいずれゴジラになっちゃうの?
もしそうだとしたら、ゴジラだらけになってしまいますね。笑
山崎監督は、「明言は避けたいがいかにも的なハッピーエンドにはしたくなかった。ゴジラが戦争や核の象徴である以上、死にはしないけどこの先幸せだけが待っているだけじゃない。ハッピーエンドは嫌だけど、バッドエンドにはしたくないという着地点です。」と語っています。
海神作戦(わだつみさくせん)
「シン・ゴジラ」の“ヤシオリ作戦”は好きでした。今回は敗戦後で武器も物資も少ないだろうから、ああいう作戦になったのには個人的に納得しました。
“海神”というネーミングは“海の神”の力を借りようという“願掛け”もあったんでしょうか!?
“無音”のシーンが良かったです。
最後は誰に“敬礼”してるんだ?人間が作り出してしまった怪獣に対する“謝罪”的な意味?!
学者の言葉
作戦決行前夜の会議で学者(野田)が皆に語りかけます。「日本は…この国は、命を粗末にし過ぎたと…」
戦争で多くの若者が「お国のため」と信じて死んでいきました。それは一種のマインドコントロールだったんだと思います。
敷島のように恐怖を感じたり、疑問を持って逃げた者も実際にいたのではないでしょうか。
今の日本を見てください。彼らが守りたかったのは、今のこんな日本でしょうか?
実質アメリカの植民地となり、全てをコントロールされている。計画的に日本人は骨抜きにされてしまいました。
これでは、彼らの死が報われません。犬死にです…
ゴジラの足音
ゴジラの近づいてくる“足音”が恐怖をそそる効果を出しています。音響がいいと響いてさらに臨場感が出るでしょう。
注目は、エンドロールにも出てくる足音です。最後までゴジラの恐怖が襲ってきます。
ゴジラの“メインテーマ”もやっぱりいいですよね。あれ作曲した“伊福部昭”さんは天才ですね。
ゴジラは人を食べないの?
食べちゃいけないレギュレーションがあるらしいよ
まとめ
映画「ゴジラ-1.0」は、2024年5月3日よりamazon Prime Videoで独占配信されています。
“ゴジラ生誕70周年記念作品”として製作され、アカデミー視覚効果賞を受賞しました。
戦後間もない日本を襲う“ゴジラ”と“生きるために抗う人々”の人間ドラマを描いています。
人間が作り出した核によって生まれた怪獣ゴジラ、“人間の身勝手さ”や“戦争や核の恐ろしさ”というテーマが映画「ゴジラ」にはずっとあります。
そこには、「ただの怪獣映画で終わらせてはいけない」という作り手の思いがある。
迫力満点の映像をできるだけいい音響で観ることをお勧めします。
ハリウッド版ゴジラとは違う、本家である国産ゴジラをお楽しみください!
最後まで読んでいただきありがとうございました
ドスン!ドスン!