2024年10月17日にNETFLIXでフルCGアニメーション「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」が世界同時配信されました。
何ヶ月も前から予告編がYouTubeに出ていて、ずっと配信を楽しみにしていた作品です。
ジオン軍と地球連邦軍の「一年戦争」が、11ヶ月が経過したヨーロッパ戦線が舞台となる。
しかも、“ジオン軍”側の視点で描かれるというからたまりません!
あの“ガンダム”が敵となるということです…これは面白いではないですか。
さっそく、試聴してみることにしました。
ワクワク…
久しぶりの“ガンダム”
機動戦士ガンダム
dアニメストアより
機動戦士ガンダムは、日本サンライズが制作し1979年から放送されたロボットアニメ。
“モビルスーツ”(MS)と呼ばれるロボット兵器が登場し、「ロボットアニメ」の先駆けとなった作品。
STORY
宇宙世紀0079年、人類が増加し過ぎた人口を宇宙に移住させるようになり…半世紀がたった。地球から最も遠い宇宙都市「サイド3」は、“ジオン公国”を名乗り地球連邦政府に独立戦争を仕掛けてきた。開戦から1ヶ月程でジオン公国と連邦軍は、総人口の半分を死に追いやり連邦軍劣勢のまま戦争は膠着状態となった。「サイド7」に住む少年“アムロ・レイ”は、ジオン軍の奇襲攻撃から偶然にも連邦軍の新型モビル・スーツ“ガンダム”のパイロットとなる。戦艦“ホワイトベース”に乗り込み、運命に翻弄されながらも戦いを重ね…やがて“ニュータイプ”へと覚醒していく。
総監督:富野由悠季
懐かしい映像
アムロ、いきまーす!
ニュータイプ
「ニュータイプ」とは、直感力や洞察力が他の人間に比べて極端に優れている者たちを指す言葉。
当初は、超能力にも似た能力で主人公の“アムロ・レイ”に超人的な活躍をさせるアイデアだった。
しかし、同じくニュータイプである“シャア・アズナブル”や“ララァ・スン”との間に起こる悲劇を通じて「人類の革新」とは何なのかという抽象的なテーマへと変わっていく。
その結果「機動戦士ガンダム」は、ロボットアニメでありながら“SFと哲学”を盛り込んだ作品となった。
一年戦争
一年戦争(One Year War)とは、“ジオン公国”が“地球連邦政府”からの独立を目的として宇宙世紀0079年1月3日に宣戦布告し始まった戦争。
開戦から約1年後の0080年1月1日、崩壊したジオン公国に代わって発足した“ジオン共和国”政府が終戦協定に調印することで終結する。別名「ジオン独立戦争」と呼ばれる。
NETFLIX シリーズ 「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」
gundam-requiem.netより
機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム(Gundam: Requiem for Vengeance)は、サンライズとSAFE HOUSE共同制作による日本のアニメーション作品。
キャビン・ハイナイトが脚本を書き、バンダイナムコフィルムワークスが製作した全6話のロボットアニメ。
“地球連邦軍”と“ジオン公国軍”による「一年戦争」のヨーロッパ戦線を描いている。
アメリカのゲームエンジン「Unreal Engine 5」を使用したCGアニメーション作品。
STORY
ジオン公国が、地球連邦政府に独立戦争を仕掛けてから11ヶ月が経過した。“イリヤ・ソラリ”率いる「レッド・ウルフ隊」は、東欧の“クルジュ・ナポカ基地”を奮還した。しかし、その夜に基地は連邦軍の“新型MS:ガンダムEX”の奇襲により壊滅状態となった。ソラリ達はガンダム率いる連邦軍の追撃を受けながら、戦う意味に困惑しつつ死闘を繰り広げる。
監督:エラスマス・ブロスダウ
視聴時間:各話24分
映像がキレイだね
CGはアニメよりMSがリアルに感じれていいね
SUNRISE
サンライズ(SUNRISE)は、バンダイナムコ フィルムワークスのアニメ制作ブランド。
かつては、バンダイナムコホールディングス傘下の「株式会社サンライズ」として“ガンダムシリーズ”などを製作していたが、2022年4月1日に株式会社バンダイナムコ フィルムワークスに称号変更した。
「サンライズ」という名称は、現在もブランドとして継続されている。
SAFE HOUSE
SAFE HOUSE(セーフハウス)は、「Unreal Engine」を使用したリアルタイム映像制作に特化し、プロジェクトの企画考案から納品まで全工程を行う。
国内外の著名なアーティストが集結し、ハイスピードかつハイクオリティな作品を作り上げるメディア制作会社。
アニメでは「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編/柱稽古編」、CGアニメ「BIOHAZARD INFINITE DARKNESS」、映画「沈黙の艦隊」、ゲーム「FINAL FANTASY XVI」「GRAN TURISMO 7」などに携わってきた。
登場人物
キャラクター | 説明 | 声優 英語/日本語 |
---|---|---|
イリヤ・ソラリ | ジオン公国軍MS部隊「レッド・ウルフ隊」の隊長で、元ヴァイオリニスト コードネームは“レッド・ウルフ・アルファ”で、“ニュータイプ”の素質がある | シリア・マッシンガム 森なな子 |
ニーランド・ルショーン | レッド・ウルフ隊のパイロットである中尉 皮肉屋で短気だが、パイロットとしての腕は良く仲間からの信頼も厚い | ラバンス 石毛翔弥 |
リード・ゲルフィ(チャブス) | レッド・ウルフ隊の副官である中尉で、ソラリ隊の最古参の部下 ユーモアのあるムードメーカーであり、卓越した技術を持つエースパイロット | ジェイムズ・ワット 真木駿一 |
ケイル・ザヴァレタ | レッド・ウルフ隊の選抜射手を務める少尉で、金のために軍人になった 敵を冷静かつ容赦なく始末する男で、ジオン独立に強い思いがある | ダニエル・ウィッシーズ 綿貫竜之介 |
アンダー・ヒートン | 機甲大隊で「マゼラ・アタック」の操縦士を務める少尉 モビルスーツに憧れていて、いつかはパイロットになりたいと思っている | アンドリュー・ウォールナー 原良丞 |
オニー・カスガ | 勢力の分け隔てなく医療を行う「UMRC」の医師 平和主義者であり、1人でも多くの負傷兵を救いたいと思っている | マックスウェル・パワーズ 大塚剛央 |
ヘイリー・アーフン | 機甲科歩兵第一中隊の少尉で、実力と経験に優れた生粋の軍人 上官からの度重なる叱責と懲罰にもめげす、独自のパンクスタイルを貫いている | ジェシカ・スパイス 河瀬茉希 |
アルフィー・ザイドス(ギアヘッド) | 旅団支援コマンド所属でメカニックを務める技術大尉 卓越した整備技術を持っているが、自ら志願してリサイクル・センターに勤務している | モリス・シェルトン 中 博史 |
モビルスーツ(MS)
ジオン軍
名称 | 説明 |
---|---|
MS-06F ザクⅡ | ジオン軍主力量産型MSで、高い機動性と汎用性がある 標準的なF型を基本に、無数のバリエーションが生み出された |
ザクⅡ F型 (ソラリ機) | ソラリ専用の隊長機で、コードネームは“レッド・ウルフ・アルファ” 複数の東部アンテナと狼の爪をモチーフにした爪先のペイントが特徴 |
ザクⅡ F型 (ルショーン機) | ルショーン専用機で、コードネームは“レッド・ウルフ・チャーリー” ショルダーアーマーがレッド・ウルフの部隊色で塗られている |
ザクⅡ F型 (チャブス機) | チャブス専用機で、コードネームは“レッド・ウルフ・ブラヴォー” 頭部も部隊色で、ショルダーアーマーにはスパイクが増設されている |
ザクⅡ F型 (ケイル機) | ケイル専用機で、コードネームは“レッド・ウルフ・デルタ” 手が部隊色で塗られ、専用照準器を搭載したロングライフルを装備 |
無識別型ザクⅡ(ソラリ機) | 様々な機体のパーツを流用して作られたザクⅡ 対ビーム兵器用の二重装甲の盾と外装の覆帯が特徴 |
無識別型ザクⅡ(ルショーン機) | ルショーンのために組み立てられたザクⅡ 左腕にも盾を装備し、覆帯でも防御力を上げている |
MS-07B-3 グフカスタム | 量産型グフの改良型で、ガトリング・シールドで高火力を誇る ヒート・サーベルやヒート・ロッドによる近距離戦も可能 |
MS-06V ザクタンク | ザクの上半身とマゼラ・ベースを合成して作られた急造兵器 余剰パーツが元となっていて、現地での創意工夫で生み出された |
連邦軍
名称 | 説明 |
---|---|
RX-78(G)E ガンダムEX | 連邦軍が開発した最新鋭のMSで、敵地深部への強行偵察と後方撹乱のために地上での 運動性能と稼働時間を重視して設計された機体 開発資料が破棄され詳細は不明 |
RGM-79 ジム | 連邦軍が開発した量産型MSで、性能を落としたことで量産可能になった |
陸戦強襲型ガンタンクB型 | 連邦軍がザクⅡに対抗するために、試作戦闘車を元に開発した兵器 先行機体より足回りが簡素化されている |
エピソード
エピソード | 日本語タイトル | 英語タイトル |
---|---|---|
EPISODE 01 | 呪いの森 | HAUNTED FOREST |
EPISODE 02 | 打ち砕かれて | BROKEN |
EPISODE 03 | くず鉄置き場 | JUNKYARD |
EPISODE 04 | 夕闇の来訪者 | NIGHT CALLER |
EPISODE 05 | 川 | THE RIVER |
EPISODE 06 | 撤退への道 | CONVOY TO OBLIVION |
感想
配信開始日に全話観ましたが…面白かったです!
美しいCGアニメーション、細部まで丁寧に描かれたモビルスーツ、迫力ある戦闘シーン…
原作へのリスペクトが感じられ、「Unreal Engine 5」により“リアル”に生まれ変わった「ガンダム作品」という感じ。
空や草木など、細かい部分まで美しく描かれています。
戦車やモビルスーツは、アニメーションよりも“リアリティ”があり興奮しました。
そして、“白い悪魔”と呼ばれる「ガンダムの恐怖」が上手く表現されている。
これは“ガンダムファン”のみならず、多くの人が楽しめる作品と言えるでしょう。
ソラリ
ジオン軍MS部隊「レッド・ウルフ」の隊長であり、かつては有名なヴァイオリニストだったソラリ。
宇宙軍から、地上部隊「第七混成機動旅団」に編入された。
息子を両親に預けて従軍したが、夫のダルトンを空爆で失ってしまった。
ソラリは、敵の襲撃やトラップ、ガンダムEXの存在を感知したりと「ニュータイプ」の素質がある。
使命感が強く、部下からの信頼も厚いキャプテンです。
戦いが続くにつれ、この戦争と戦う意味が見出せなくなっていく。
彼女はとても好感が持てるいいリーダーであり、部下想いで息子を愛する人間味のあるキャラクター。
髪を半分刈り上げているが、ト音記号のヘアピンが可愛らしいです。
全話観終わった時に、彼女の今後の戦いも観たいという気持ちになりました。
レッド・ウルフ隊
第1MS中隊「レッド・ウルフ」は、“ルウム戦役”と呼ばれる宇宙戦で戦果を挙げた。
ソラリ以外の隊員は、深掘りされることなく呆気なく死んでいきます。
それだけに、“白い悪魔”と呼ばれる「ガンダムの恐怖」が際立つ。
ルショーンやチャブスのザクⅡは、ガンダムのビームサーベルやビームライフルの餌食となります。
ガンダムEX
連邦軍の「V作戦」により新たに開発された、新型のモビルスーツ“ガンダムEX”
頭部機関銃4門、ショルダー・ガトリング、ビームサーベル3本、ビームライフルを装備しています。
ビームサーベルやビームライフルは、ザクⅡを一撃で破壊する威力を持つ。
機動力が高く、非常に機敏な動きをしていました。
この“ガンダムEX”の登場で、今まで押されていた連邦軍が一気に巻き返します。
ザクに吹っ飛ばされても直ぐに戻ってきていましたし、装甲もかなり硬くてガトリングガンも効いてなさそうでした。
ザクⅡなどのMSでマウントを取っていたジオン軍は、たった1機の新型MSによってボコボコにされてしまう。
まさに“白い悪魔”(White Demon)といった感じでしたね。
モビルスーツ(MS)と戦闘
MSはとても細かく描かれていて、カッコ良くて感心しました。
ザクⅡやグフが足裏からの逆噴射で着地したり、戦闘の動きが滑らかで素晴らしかったです。
ジャンクヤードで、様々なパーツからザクⅡが作られるシーンには興奮しました。
ガンダムがビームサーベルで戦いながらショルダー・ガトリングを使ったり、グフがヒート・サーベルを使ったり色々な武器を駆使して戦っていたところが良かったです。
“アフターバーナー”を使用して戦ったり立ち上がったり、戦闘の中に細かなリアリティとこだわりを感じました。
弾丸を使用するのザクⅡの武器とは違い、ガンダムの使用するビーム系武器の圧倒的な破壊力。
あれを見せられたら“絶望”してしまいますね…。
戦争とは
戦争が長引くにつれ、兵士は疲弊し何のために戦っているのかわからなくなります。
「ジオン公国軍」も「地球連邦軍」も同じ地球人です。
一部の権力者の決定により、多くの人々が戦争に巻き込まれ苦しんでいる。
それは、アニメも現実も同じではないでしょうか…。
“アムロ・レイ”もこの作品のガンダムのパイロットも、まだ子供であり…戦争に巻き込まれ戦闘を強いられた。
ソラリは子供のパイロットと戦いたくないし、無事に宇宙に帰って息子に会いたい。
「戦争は悲劇しか生まない…」これだけは間違いないでしょう。
なぜ人々の細やかな日常を奪い、殺し合わなければならないのか…
“復讐のレクイエム”…復讐の連鎖を鎮めなければいけません。
評価
Rotten Tomatoesでは、トマトメーター(批評家) % ポップコーンメーター(観客) %
metacriticでは、メタスコア(批評家) /100 ユーザースコア(観客) /10
IMDbでは、IMDbレーティング 7.0/10 ユーザー評価 6.9/10
まだ配信されたばかりなので、ロッテントマトとメタクリティックではまだ評価が出ていません。
日本のFilmarksでは、3.8という評価でなかなかの高評価となっています。
また評価が出たら追記したいと思います。
まとめ
NETFLIXにて、フルCGアニメーション「機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム」が配信されました。
「一年戦争」開始から11ヶ月が経ったヨーロッパ戦線を舞台に、ジオン軍MS部隊「レッド・ウルフ」と連邦軍の新型MS「ガンダムEX」の戦いを描いています。
迫力あるMSの戦いと、“白い悪魔”と呼ばれるガンダムの恐怖が上手く表現されている。
最後は少し切なくなり、「戦争の意味」を考えさせられます。
「Unreal Engine 5」を使用した滑らかでリアリティのある動きは、ガンダムファンのみならず多くの人が楽しめる作品だと思います。
全6話で1話あたり24分なので、サクッと観れるのではないでしょうか。
ぜひ、試聴してみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございます
あなたと私は同じなのよ!