前から気になっていた映画「ザ・バイクライダーズ」
U-NEXTでマイリストに入れていました。
まだレンタル扱いですが、ポイントを使って観ることにしました。

実話なの?



同名の写真集にインスパイアされたフィクションかな


映画「ザ・バイクライダーズ」
PARCO Movie公式Xより
ザ・バイクライダーズ(原題:THE BIKERIDERS)は、2024年公開のアメリカの犯罪ドラマ映画。
アメリカの写真家“ダニー・ライオン”が、1960年代にシカゴに実在したバイカー集団“Outlaws Motorcycle Club”(アウトローズ・モーターサイクル・クラブ)の日常を記録した写真集「The Bikeriders」にインスパイアされて製作された。
STORY
1965年のアメリカ・イリノイ州シカゴ。“ジョニー”は街の荒くれ者たちと「ヴァンダルズ」というモーターサイクルクラブを結成していた。その中には、バイクを愛する無口な男“ベニー”もいた。クラブの溜まり場を訪れた“キャシー”は、ベニーと出会い5週間で結婚を決める。ヴァンダルズは急速に拡大し、全米各地に支部ができていった。ジョニーはクラブの和を乱す若者たちに頭を悩ませ、やがてクラブの治安も悪化していった。ベニーとキャシーの価値観もずれ始めていく中、ヴァンダルズに最悪の事態が起こってしまう。
監督:ジェフ・ニコルズ
上映時間:116分



アメリカのバイカーだ!



ハーレーの音がいいね〜♪
キャスト
役名 | 役者名 |
---|---|
ベニー | オースティン・バトラー |
キャシー | ジョディ・カマー |
ジョニー | トム・ハーディ |
ジプコ | マイケル・シャノン |
ダニー・ライオン | マイク・ファイスト |
カル | ボイド・ホルブルック |
ブルーシー | デイモン・ヘリマン |
ワフー | ボー・ナップ |
コックローチ(ゴキブリ) | エモリー・コーエン |
コーキー | カール・グルスマン |
ザ・キッド | トビー・ウォレス |
ファニー・ソニー | ノーマン・リーダス |
ビッグ・ジャック | ハッピー・アンダーソン |
ゲイリー・ローグ・リーダー | ポール・スパークス |


感想
物語はキャシーのインタビューにより、過去を遡るように進行していきます。
ジョニーとベニーを中心に、彼らの日常とクラブの栄枯盛衰(繁栄と衰退)が描かれている。
観る人によっては“クール”であり、また“退屈”な作品かもしれない。
ハーレーが集団で走っていたら、“カッコいい”と思う人もいれば“怖い”と思う人もいる。
そんな感じで、観る人によって感想が別れる映画とも言えます。
個人的にはこの作品は好きで、1960年代のアメリカに実在した「カルチャー」のひとつとして非常に興味深かった。
クラブを結成し“ファミリー”として集まり楽しんでいた彼らだが、家族や一般の人たちからは煙たがれていました。
日本の「暴走族」やかつていた「チーマー」のように、同じような格好をした者たちが集団でいれば何もしなくても悪く見られてしまう。
クラブが拡大すれば統率するのも難しくなるし、いうことを聞かない若者に振り回される。
そんな物悲しさも感じる作品でした。
ジョニー
ヴァンダルズのボスであるジョニー。
ベニーは彼のお気に入りで、クラブのメンバーを“ファミリー”として大切にしていた。
街では嫌われ者の“ヴァンダルズ”、1人でいれば狙われてしまう。
ファミリーを傷つけた者には、容赦なく報復をするジョニー。
ヴァンダルズに憧れて次々と支部ができて、あっという間に拡大していった。
ジョニーは、若い新顔の奴らは何を考えているのかわからない。
それはまるで、会社で世代の違う新入社員をどう扱えばいいのかと頭を悩ませる上司と同じ構図だ。
ジョニーの「若い奴らは…誰も話が通じない」という台詞が笑えたと同時に印象的でした。
演じたのは前記事「ハボック」で主演した“トム・ハーディ”です。
この作品では、意識的に声を少し高くして演じているように感じました。
低い方が“ボス感”が出ると思いますが、あえて高くしたのでしょうか。
ジョニーの台詞には、共感するものや印象的なものが多かったです。
ベニー
クールで無口だが、狂気的な一面も持つベニー。
バイクを愛し、いつもタバコばかり吸っている。笑
クラブ内でも異質な存在だが、ジョニーの言うことは素直に聞く。
どうやって生計を立てているのか全くわからないが、バイクに乗っていれば幸せといった感じ。
キャシーと出会い共に過ごすが、やがて2人の価値観にズレが生じていく。
ベニーは束縛されたくないし、誰からも頼られたくないのだ。
しかし、そんな彼もある出来事を境に変わっていく…。
最後の彼の表情が印象的でした。
演じたのは“オースティン・バトラー”で、とてもクールでカッコよかったです。
キャシー
バイカーや不良と呼ばれる人間とは、無縁の生活を送っていたキャシー。
バーでベニーと出会ったことで、彼女の人生は変わっていく。
キャシーのインタビューにより、過去を回想していく構成となっている。
ベニーのことは好きだが、ヴァンダルズは好きではない様子のキャシー。
彼女は、大怪我をしたり狙われるベニーが心配で仕方がないしクラブを辞めさせたい。
ベニーに伝えても彼は反発し理解してくれず、悩み苦しむこととなる。
何かに熱中していたり、アウトローな男と付き合うのは大変だと思います。
サーファーは朝早くからいなくなるし、車やバイク好きはそればかりにお金を掛ける。
そういう趣味がある男と付き合うと、自分は決して優先順位が一番になれない。
そんなことで悩んだことのある女性は、意外といるのかもしれない。
この作品では、キャシーは幸せになれて良かったと思います。
ファニー・ソニー
カリフォルニアからやってきたバイカーのソニー。
ちょい役だが演じていたのは、あの「ウォーキング・デッド」のダリル役で有名な“ノーマン・リーダス”です。
彼のバイク好きは有名ですからね。
アホっぽい役柄で、映画館前の客引きは笑えました。
1960年代のアメリカ
1960年代のアメリカはベトナム戦争の泥沼化で反戦運動が起こったり、“マーティン・ルーサーキング・ジュニア”牧師を中心とした黒人解放運動などが起こっていた。
“ジョン・F・ケネディ大統領”や“キング牧師”が暗殺されたのもこの年代です。
若者たちは「愛」と「自由」と「平和」を求め、そうして生まれたのがヒッピー文化だった。
これまでとは全く違うファッションに身を包み、野外ロックフェスティバルに参加する。
いわゆる”カウンター・カルチャー”が誕生した1960年代アメリカ。
1969年には“ジミ・ヘンドリックス”らが参加した、伝説的な野外ロックフェス“ウッドストック・フェスティバル”が開催された。
若者のパワーが溢れていた…非常に攻撃的な激動の時代だったと言えるでしょう。
そんな時代に実在していた「モーターサイクルクラブ」が、この映画の基となったバイカー集団“Outlaws Motorcycle Club”(アウトローズ・モーターサイクル・クラブ)です。
評価
Rotten Tomatoesでは、トマトメーター(批評家)80% ポップコーンメーター(観客)74%
metacriticでは、メタスコア(批評家)70/100 ユーザースコア(観客)6.4/10
IMDbでは、IMDbスコア6.6/10 ユーザー評価6.7/10
どのサイトでも70%ぐらいの人が満足しているようです。
個人的には、1960年代のロックやバイクのサウンドが心地よかったですね。


まとめ
2024年に公開されたトム・ハーディ主演の「ザ・バイクライダーズ」
1960年代のアメリカに実在したモーターサイクルクラブの写真集「The Bikeriders」にインスパイアされた作品。
ジョニーが作ったモーターサイクルクラブ“ヴァンダルズ”の栄枯盛衰を描いています。
“オースティン・バトラー”演じる“ベニー”がクールでカッコいい、バイカーたちのバイオレンスもあるが…物哀しさも感じる映画です。
1960年代アメリカのロック・ミュージックとハーレーのサウンドが楽しめる。
2025年5月10日現在、Amazon Prime VideoやU-NEXTでレンタル配信されています。
ぜひ、視聴してみてください!



最後まで読んでいただきありがとうございます



なるようにしか ならない