2025年9月26日より、映画「沈黙の艦隊」〜北極海大海戦〜が公開されました。
ドラマ「沈黙の艦隊」〜東京湾大海戦〜の続編となります。
“スティーブン・セガール”の「沈黙の戦艦」など、あの“沈黙シリーズ”ではありません。
東京湾でアメリカ海軍第7艦隊を圧倒した“やまと”は、ニューヨークへと針路をとった。
ドラマを観てからそんなに時間が経っていないので、続編を観るタイミングとしてはいい。
24日と25日には、地上波で「沈黙の艦隊」シーズン1の特別編集版も放送されていました。
それも観て復習しつつ、映画館へと最大戦速で向かいました。

やかましいわ



いろいろ言いたくなっちゃうんだよね


映画「沈黙の艦隊」〜北極海大海戦〜
映画「沈黙の艦隊」公式アカウントより
映画「沈黙の艦隊」〜北極海大海戦〜は、2025年9月26日公開の日本の映画。
「沈黙の艦隊」〜東京湾大海戦〜の続編であり、前作と同じくAmazon Studioが製作した。
STORY
東京湾での海戦後に、針路をニューヨークへ取っていた原子力潜水艦“やまと”。大いなる平和を意味する“やまと”(大和)は、アメリカとロシアの国境線“ベーリング海峡”にさしかかっていた。そこに現れたのは、アメリカの最新鋭原子力潜水艦「アレキサンダー」だった。日本では衆議院解散総選挙が行われ、竹上首相は“やまと”と運命を共にすることとなる。北極海で繰り広げられる大海戦、海江田はこの難局を制することができるのか。
監督:吉野耕平
上映時間:132分



アップトリム50!?



4DXで観たら凄そう…
主題歌
主題歌「風と私の物語」を歌うのは“Ado”、作詞・作曲は“宮本浩次”、編曲は“まふまふ”
キャスト
役者名 | 役名 | 説明 |
---|---|---|
大沢たかお | 海江田 四郎 | 原子力潜水艦「やまと」の艦長であり、類まれな操艦技術を持っている |
上戸彩 | 市谷 裕美 | ニュースキャスターを辞めて、真実を追うためにフリージャーナリストになった |
津田健次郎 | 大滝 淳 | 鏡水会(きょうすいかい)の代表で、解散総選挙で民事党を離れて独立した |
中村蒼 | 山中 栄治 | 原潜「やまと」の副長で、海江田の右腕で優秀なサブマリナー |
松岡広大 | 入江 覚士 | 原潜「やまと」のIC員で、兄の蒼士を海難事故で亡くしている |
前原滉 | 溝口 拓男 | 原潜「やまと」のソナーマンで、優れた耳を持っている |
森山健介 | 渡邊 圭祐 | 市谷と共に行動する若きフリーカメラマン |
風吹ジュン | 海渡 真知子 | 民事党の幹事長で、解散総選挙で新民事党を立ち上げ竹上と対決する |
ブライアン・ガルシア | ジョン・A・ベイツ | アメリカ政界の名門“ベイツ・ファミリー”の養子で、アメリカ海軍最新鋭原潜「アレキサンダー」の艦長 |
ボブ・マッケイ | トーリアン・トーマス | アメリカのテレビ局ACNの報道ディレクターで、市谷たちと共に海江田たちを追う |
リック・アムスバリー | ニコラス・J・ベネット | アメリカ合衆国第43代大統領で、「アメリカ最強」を体現する男 |
酒向芳 | 影山 誠司 | 日本の外務大臣で、解散総選挙により竹上から離れ保守派の陣営に就く |
岡本多緒 | 舩尾 亮子 | 官房長官・海原の秘書 |
夏川結衣 | 曽根崎 仁美 | 日本の防衛大臣で、解散総選挙で竹上の元を離れる |
笹野高史 | 竹上 登志雄 | 日本の内閣総理大臣で、解散総選挙で独立戦闘国家“やまと”との同盟を存続を表明する |
江口洋介 | 海原 渉 | 日本の内閣官房長官で、竹上を支える右腕的な存在 |
相関図
映画『沈黙の艦隊』北極海大海戦|公式サイトより


感想
ドラマ「沈黙の艦隊」〜東京湾大海戦〜を観てから、ずっと楽しみにしていた続編です。
緊張感のある潜水艦バトルは見もので、政府の動きも興味深く面白かったです。
しかし、個人的にはやり過ぎだと感じた部分と必要のないシーンがありました。
とはいえ、それを踏まえても面白い作品だったと思います。
海江田や“やまと”の乗組員が、これまで見せなかった姿や表情を見ることができました。
原作とは違う部分がいくつかありましたが、よりエンタメ性を高めたのでしょう。
海江田
冒頭からタンクトップ姿で腕立てをしている海江田は、これまで見せたことのない姿を見せてきます。
アメリカ海軍最新鋭の原子力潜水艦とのバトルでは、ひとり冷静に的確な判断をし指示を出す。
敵艦もそうですが、艦長の判断が生死を左右する潜水艦の世界。
いや、軍隊が指揮官の判断が絶対なのか…。
魚雷をどの方向にどうやって避けるのか、瞬時に判断して指示を出さなければならない。
敵魚雷の方向やスピードを“ソナーマン”が、正確に艦長に伝えなければいけません。
そういう意味では、チームワークがかなり重要になってきます。
海江田は、自分の右腕である山中やソナーマンの溝口、IC員の入江たちを信頼しているのでしょう。
いくら海江田が優れた操艦技術を持っていても、潜水艦は一人では動かせない。
今作でも、海江田の判断と指示は的確で素晴らしかった。
敵の作戦も中々のもので、表情を変えない海江田も険しい顔を見せました。
敵艦長に敬意を示したのは、日本人らしいというか“侍”でしたね。
浮上後のスピーチも素晴らしかったです。
海江田が目指すもの
海江田が原潜「シーバット」を乗っ取り、独立戦闘国家“やまと”を建国した理由。
それは、「どこの国にも属さず、強国の思惑に支配された国連軍にはできない軍事国家として、世界各国に対抗していくため」である。
大国の偽善的な侵略を許さず、平和を求め“専守防衛”に徹し、他国からの攻撃がない限り戦闘の意思はない。
しかし、真の独立と尊厳を得るためなら…武力衝突も恐れない!という姿勢。
「真の国際社会は、核保有国が主導権を持つ社会ではない」と海江田は語る。
これは素晴らしい言葉ですね!
現実世界の核保有国に聞かせてあげたい言葉です。
現在の世界では、核を多く持っている国が優位に立つような世界です。
海江田は、核を保有することで世界から戦争の脅威を遠ざけ…その抑止力によって最終的に核の廃絶を目指している。
これは“日本は核を持つべきか”という、現在の議論に繋がります。
もしウクライナが核を保有していたら、ロシアは侵攻しなかったかもしれません。
大滝
鏡水会の代表である大滝は、民事党を離党し“日本鏡水会”の党首となる。
大滝は、「政軍分離」、「軍備永久放棄」、「常設国連軍の創設」を政策として掲げている。
特に「軍備永久放棄」を目指すために、大滝は“平和を金で買う”というコンセプトを基に…『やまと保険』というものを提唱する。
彼は、ニヤついた顔の奥に熱いものを持っている男です。
今後の大滝の動きには注目で、なかなか重要な人物なんですよね。
「利益を生み出すために戦争を起こす」というのは、昔から今も変わっていません。
戦争では多くの尊い命が失われます。
それを“平和的に解決したい”というのが、大滝の願いなのではないでしょうか。
“やまと”の存在自体が、国際的に利益をもたらす政治的構造の構築を目的とした保険制度
日本政府がイギリスの大手保険会社“ライズ”を通じて“やまと”に保険をかけ、この保険制度に同意した各国政府が保険の引受人となり…国連が受取人とされる
この仕組みは、戦争によってではなく平和を維持することで利益を生み出す経済構造への転換を目指している
これにより、軍事バランスや条約とは無関係に平和が保障される…新たな安全保障体制が構築される
ベイツ兄弟
兄“ノーマン・キング・ベイツ”と弟“ジョン・アレキサンダー・ベイツ”のベイツ兄弟。
それぞれ、シーウルフ級原子力潜水艦“キング”と“アレキサンダー”の艦長です。
彼らはアメリカ政界の名門「ベイツ・ファミリー」の出身で、兄のキングは“次期大統領候補”と称されるほどの人物。
原作では弟のアレキサンダーは、ベネズエラ生まれの孤児からベイツ家の養子になったとされています。
映画では、本当の兄弟という設定なのかもしれません。
彼らが兄弟ならではの連携を駆使して、やまと撃沈を狙う“オーロラ作戦”を仕掛けてくる。
この戦闘が、緊張感があって面白いんです!
でも、ベイツ兄弟の子供の頃の映像は…正直いらなかったですね。
そんなところで、わざわざ泣かせようとしなくていいんです。
ニューヨーク沖海戦
今回の映画“北極海大海戦”で、ここまで描かれるとは予想外でした。
ニューヨーク沖で待ち伏せしていた“アメリカ海軍大西洋艦隊”、ここで“やまと”は大西洋艦隊から総攻撃を喰らいます。
度重なるミサイルの雨から逃げる“やまと”ですが、あえて反撃しないところがカッコ良かった!
それがベネット大統領を悩ませることとなるのは、海江田も計算済みなのか…だったら凄い!
そして、有名なあのシーンがやってくる…。
いや、飛び過ぎだろ!?
もう少し低空飛行が良かったなぁ。
監督のインタビューでも「リアリティーが失われることを懸念していた」みたいなことを言っていました。
「でも結果的に上手くいった」みたいになっていましたが、ちょっとやり過ぎだったと思うんですよね…。
皆さんはどう思ったでしょうか?



物理的にはどうなんだろうね



少し説明して欲しかったかも!?
ベネット大統領
ベネット大統領は、とにかく“テロリストやまと”を沈めたい。
東京湾での第3艦隊の壊滅や原潜の撃沈など、既に大きな被害が出ている状況。
それでもベネットは、なんとかニューヨーク沖で総攻撃を仕掛けて終止符を打ちたい。
しかし、海江田率いる“やまと”に翻弄され、自らの役割と責任について悩み葛藤する。
「私はアメリカ合衆国大統領だ…」なんて言いながら、世界のリーダー振るベネット。
彼は、自分でも気づかないうちに海江田の影響を受けていた。
“国連総会”での直接対面が楽しみです。
竹上首相
前作で、独立国家“やまと”と友好条約を結んだ竹上首相。
浮きドック「サザンクロス」を提供し、自衛隊と“やまと”の指揮権を国連に委ねるなど大胆な外交策をとった。
それにより与野党から批判を受け、衆議院を解散し総選挙を行うこととなる。
竹上は新民自党を立ち上げ、首相指名選挙により再選を果たします。
つまり、引き続き日本政府の“やまと”への支援が確定したということ。
国民も“やまと”を支持しているということですよね。
海江田たちは、世界から核を廃絶し…大いなる平和のために命を懸けているのですから!
ジャーナリストたち
ニュースキャスターから、フリーのジャーナリストとなった市谷。
フリーカメラマンと共にNYへ飛び、アメリカACNテレビのディレクターとニューヨーク沖までヘリで向かいます。
いや、やっぱりこの人たち要らんでしょ!
あんなミサイル撃ちまくってる空域に、報道ヘリが飛ぶ許可が下りるわけがない。
“ボブ・マッケイ”って誰やねん!と思ったけど、調べたら原作にいたんですよね。笑
評価
2025年10月1日現在、日本の映画.comでは、4.0/5.0 Filmarksでは、3.9/5.0
Yahoo!では、4.3/5.0
前作の“東京湾大海戦”より、高い評価となっています。
緊張感ある潜水艦バトルと演出が、功を奏しているのではないでしょか。


まとめ
2025年9月26日から、映画「沈黙の艦隊」〜北極海大海戦〜が公開されています。
前作の映画「沈黙の艦隊」〜東京湾大海戦〜及び、ドラマ「沈黙の艦隊」〜東京湾大海戦〜シーズン1の続編となる作品です。
東京湾でアメリカ海軍に圧勝した“やまと”は、アメリカ・ニューヨークへと針路をとった。
アメリカとロシアの国境線であるベーリング海峡で、アメリカ海軍最新鋭の原子力潜水艦とのバトルが始まる。
地上では衆議院解散総選挙、海では潜水艦バトルと二場面で展開していきます。
必要のないシーンや“やり過ぎた感”はあるものの、緊張感のある潜水艦バトルは必見です。
戦い方や設定など原作とは多少異なりますが、いろいろ大人の事情などがあるのかもしれません。
前作と同様に“上戸彩”の必要性は理解できない。(別に彼女が嫌いなわけではない)
海江田を含め“やまと”のクルーにも人間味が出てきて、今後の展開がさらに気になる作品でした。
ぜひ、劇場で鑑賞してみてください!



最後まで読んでいただきありがとうございます



地球を…ひとつの国家とするのだ