次は何を観ようかと探していたら、NETFLIXでこの映画を見つけました。
2015年公開の映画ですが、こんな映画があったなんて知りませんでした。
“ローバート・デ・ニーロ”と“アン・ハサウェイ”という組み合わせ。
なかなか面白い共演なので、どんな化学反応が起きるのか。
視聴してみることにしました。
「プラダを着た悪魔」みたいな話?
ワイもそう思ってた
映画「マイ・インターン」
Warner Bros & X.comより
マイ・インターン(原題:The Intern)は、2015年公開のアメリカのコメディドラマ映画。
STORY
仕事も引退しゴルフに映画、旅行に行ったりと、自由に毎日を過ごしている70歳の“ベン・ウィテカー”。しかし、何をやってもどこかしっくりこない。ある時、街角で「シニア・インターン」募集の貼り紙を見つける。合格したベンが担当に付くことになったのは、ファッションeコマース企業の若き女性社長“ジュールズ・オースティン”だった。若くして成功し仕事と家庭を両立させるジュールズ、全てが順調かのように見える彼女に最大の試練がやってくる。ベンは今までの人生経験から、ジュールズに様々なアドバイスをする。次第に2人は心を通わせ、ジュールズの人生に変化が訪れる。
監督:ナンシー・マイヤーズ
上映時間:121分
デ・ニーロがインターンだった
ワイも逆かと思ってたよ
主演
ロバート・デ・ニーロ(ベン・ウィテカー役)
ロバート・アンソニー・デ・ニーロ・ジュニアは、ニューヨーク州ニューヨーク出身の俳優、映画監督、映画プロデューサー。
10歳の頃から演技を始め、後にリー・ストラスバーグの「アクターズ・スタジオ」でメソッド演技を学ぶ。ステラ・アドラーにも師事し、スタニスラフスキー・システムを学んだ。
1965年「マンハッタンの哀愁」でデビューし、いくつかの作品を経て1973年マーティン・スコセッシ監督の「ミーン・ストリート」に出演し高い評価を得た。
1974年フランシス・フォード・コッポラ監督の「ゴッドファーザー PARTⅡ」で若きヴィトー・コルレオーネを演じ、アカデミー助演男優賞にノミネートされる。
1976年スコセッシ監督と再びタッグを組んだ「タクシードライバー」で、アカデミー主演男優賞にノミネートされ批評家からも大絶賛された。
1980年4度目のタッグとなるスコセッシ監督の「レイジング・ブル」でついにアカデミー主演男優賞を受賞。
その後も数々の映画に出演し名作を残し、多くの賞を受賞して誰もが認める名優として現在も君臨している。
ストイックに役作りをすることで有名で、彼の役作りは“デ・ニーロ・アプローチ”と言われている。
デ・ニーロも年をとりましたね…すっかりおじいちゃんです。
でも、演技はさすがです…紳士で謙虚な高齢男性を見事に演じていました。
デ・ニーロがよくする表情もたくさん観れて良かったです。笑
アン・ハサウェイ(ジュールズ・オースティン役)
本名:アン・ジャクリーン・ハサウェイは、ニューヨーク州・ブルックリン出身のアメリカの女優。
ニュージャージー州の高校時代に、オールイースタン高校選抜合唱団の一員としてカーネギー・ホールの舞台に立ったこともある。
卒業後にニューヨークの俳優養成学校に入学し、「恋の手ほどき」などいくつかの舞台に出演した。
1999年にテレビシリーズ「ゲット・リアル」で主人公を演じ、ティーン・チョイス・アワードやヤング・アーティスト・アワードの女優賞(ドラマ部門)にノミネートされた。
2001年「プリティ・プリンセス」で映画デビューし、この映画が大ヒットし彼女もブレイクする。
2002年には、ミュージカル「Carnival !」でブロードウェイデビューした。
2005年「ブロークバック・マウンテン」でアイドル的なイメージを払拭し、2006年「プラダを着た悪魔」では“メリル・ストリープ”との共演した。
2008年「レイチェルの結婚」で元薬物中毒者を演じ、クリティック・チョイス・アワード主演女優賞を受賞し、アカデミー主演女優賞にノミネートされた。
2010年「ラブ&ドラッグ」でゴールデングローブ賞主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネート、2012年ミュージカル「レ・ミゼラブル」でアカデミー賞助演女優賞とゴールデングローブ賞助演女優賞を受賞した。
2015年「マイ・インターン」で憧れの“ロバート・デ・ニーロ”と共演し、映画は大ヒットとなった。
アン・ハサウェイは、やはり「プラダを着た悪魔」がとても可愛くて印象的でした。
この作品でも相変わらず可愛いかったですが、彼女ももう41歳になるんですね。(2024年8月現在)
近年は、あまり映画には出演してないようです。
登場人物
役名 | 役者名 | 説明 |
---|---|---|
ベン・ウィテカー | ロバート・デ・ニーロ | 42年間を共に過ごした妻モリーが死別し、会社も引退して自由気ままに過ごしていた 退屈な日々を送るある日、“シニア・インターン”のチラシを見つけ応募し70歳でインターンとなった |
ジュールズ・オースティン | アン・ハサウェイ | 女性向けファッション通販サイト「ABOUT THE FIT」で成功した若き女性社長 直属の部下となったベンに対しては好意的ではなかったが、共に過ごすうちに次第に変化していく |
キャメロン | アンドリュー・ラネルズ | ジュールズの右腕で、様々な提案をする |
ベッキー | クリスティーナ・シェラー | ジュールズの秘書で、1日14時間も働いているがジュールズに認めてもらえない |
ジェイソン | アダム・デイヴァイン | ベッキーの恋人だが、彼女のルームメイトと浮気してしまいベンに相談する |
デイビス | ザック・パールマン | ベンと同期の若手枠のインターンで、しばらくベンの家に居候することになる |
ルイス | ジェイソン・オーリー | ベンのデスクの隣にいる社員で、ベンの持ち物などに興味を示す |
フィオナ | レネ・ルッソ | 会社の専属マッサージ師で、ベンに積極的にアプローチする |
マット | アンダーズ・ホーム | ジュールズの夫で、現在は専業主夫をしている マーケティング会社の優秀な社員だったが、忙しい妻のために仕事を辞めペイジの世話をしている |
ペイジ | ジョジョ・クシュナー | ジュールズの娘で、ベンにもすぐに懐いた |
感想
映画を観るまでは、デ・ニーロの会社にアン・ハサウェイが“インターン”として来る話かと思っていました。
でも、映画を観始めたら逆で「そっちかい!」となりました。
それがわかってから、70歳の新人がどんなことをしでかすのか…ずっとワクワクして観ていました。
確かに、普通の設定では面白くないですよね。
「マイ・インターン」は、とてもユーモアがありハートフルないい映画です。
若い人にも年配の方にも、非常に良い影響を与える作品だと思います。
ベン
自由気ままな生活をしているベンですが、彼は仕事に生きがいを感じるタイプです。
私は全く逆のタイプの人間ですが、こういう人はたまにいますよね。
40年も働いてきたんだから、もういいじゃないですか…ゆっくりすれば。
ベンのいいところは、経験豊富な大先輩なのに“謙虚”で偉そうにしないところです。
年寄りは、上から目線で語ることが多いと思います。
しかし、ベンは年下からも素直に学ぼうとする。
こんな人には、誰もが好感を持ってしまいますよね。
ベンがデスクに長年愛用した“いつものセット”を並べるシーンが好きでした。
今では使っている人を見かけない、CASIOの電卓なんかもありました。
最初は年寄りだがらと煙たがれましたが、次第にベンは皆に好かれジュールズも彼を頼りにするようになる。
多くの男性が、彼のように年をとりたいと思うでしょう。
ジュールズ
若くして会社を立ち上げ、急成長し成功を手にしたジュールズ。
彼女もまた、ベンと同じく仕事に生きがいを感じる人間だと思います。
素敵なお家と可愛い娘もいて、誰もが憧れる“幸せな人生”を歩んでいるように見える。
傍から見て“幸せそう”でも、人間は誰しも悩みを抱えているものです。
実は、彼女は仕事にも家庭にも問題を抱えていました。
そんな彼女に、経験豊富なベンがアドバイスをするというわけです。
最初は「年寄りは苦手」とか言って、煙たがっていたんですけどね。
自分らしく生きるように、ベンに背中を押されます。
クラシックは不滅
ベンが社員に古い鞄を褒められた時に、「クラシックは不滅だよ」と言います。
その言葉は、ベンのような年寄りの“経験”も不滅だと言っているようでした。
人生を何十年も生きていると、自然と古いものがいいと思うようになります。
あの時代は良かったとか、過去のモデルの物がカッコよく思えたり。
昔の物の方が丁寧に作られて、気持ちがこもっているように感じることもあります。
このセリフは、映画全体を通してとても印象的でした。
いいものは色褪せないってことだね
物も経験もね!
シニア・インターン
この試みは、非常に面白いと感じました。
仕事を退職した年寄りを、あえてインターンとして会社に迎えるなんて。
もしかしたら、この映画を観て“シニア・インターン”を試した会社が実際にあるのかもしれません。
幅広い視点で問題解決などに挑めることはいいことだと思います。
しかし、ベンのように年下にも謙虚でリスペクトして接するのは難しいかもしれない。
調べると、日本でも実際に“シニア・インターン・プログラム”を実施している会社があるようです。
浮気
ジュールズは夫の浮気に悩むわけですが、彼女の心配していることがおかしいいんですよね。
浮気されても、まだなんとか元に戻ろうとしている。
ベンも「私なら許せない」と別れを促すんですけどね。
ジュールズは「別れたら私一生 独身かも」と心配していますが、観ている誰もが思ったでしょう…
あなたならいくらでも男が寄ってくるわ!
会社でも密かに狙っている人がいるでしょ。
ここは、同じ女性の方も共感できなかったのではないでしょうか。
しかも「お墓に1人になっちゃう」なんて、しょうもないことを気にしている。
これには流石のベンも呆れます…。
この辺の考えと最後の結末は、ちょっと理解できないというか…モヤモヤが残りました。
自分らしく生きる
ベンは“自分らしさ”というものを、とても大切にしているように感じました。
人生は、自分らしく生きた方がいい。
それは、彼の70年の人生経験から得た“教訓”のようなものでしょう。
ゴルフをしたり旅行をしたり、何をしても満たされない感覚。
過去を振り返ると、仕事をしている時が一番“自分らしかった”ことに気づいたベン。
ジュールズにも「君らしく生きろ」と背中を押します。
とても大事なメッセージだと感じました。
サヨナラ
ベンとジュールズが一日の終わりに、「サヨナラ」と言って別れるシーンが2回あります。
なんで「サヨナラ」なの?と日本人なら思うはず。
気になって調べたら…監督のナンシー・マイヤーズさんが、いつも親しい友人との食事の後などに日常的に「サヨナラ」を使っているらしく“温かいイメージ”だから…らしいです。
外国人からすると、日本語の「さよなら」は温かく感じるようです。
これから外国人にはあえて「さよなら」と言った方がいいかもしれませんね。
寿司
ジュールズが会社でデリバリーの“お寿司”を食べ、醤油がジャケットについてしまったという場面があります。
他にも、ベンが「スシでも食べる」と言うと、ジュールズが「水銀を摂り過ぎるからやめとく」と言う。
日本では寿司と水銀はあまり結びつきませんが、ナマモノを食べないアメリカ人は気にするのかもしれません。
アメリカの会社も調査していますが、魚には確かに水銀が含まれていてマグロやキンメダイは特に多いです。
日本人からすると“寿司をディスられた”感じがしますが、そういう訳ではなく唯の“アメリカ人的な視点”なのでしょう。
実はロバート・デ・ニーロは日本食が大好きで、私の友人がバイトしていたハリウッドの寿司レストランによく来ていたらしいです。
さらに、シェフの“NOBU”こと松久信幸さんと共同でレストラン「NOBU」を経営しています。
ラ・クッチーナ・フェリーチェ オンラインストアベンの気配り
ベンはジュールズの専属インターンでありながら、他の社員やインターンにも気を配ります。
頑張っているのにジュールズに認めてもらえないベッキー、ベッキーとやり直したいジェイソン、住むところに困っているデイビス、クラシックな物が欲しいルイス。
彼らの悩みも、スマートに解決するように促します。
常に周りをよく見ていて、視野が広く余裕があるんだと思います。
ママ友にまでジュールズの素晴らしさを語る…それは少しやり過ぎな感じもしますが。
謙虚で気配りも出来るなんて、そんなジェントルマンに憧れます。
デ・ニーロ作品へのオマージュ
ベンが鏡の前で1人で挨拶の練習をするシーンでは、映画「タクシードライバー」を連想させます。
床屋で“シェービングクリーム”を塗られて髭剃りをされているシーンでは、映画「アンタッチャブル」を思い出します。
どちらも、過去にデ・ニーロが演じていたシーン。
監督のデ・ニーロ作品に対する、“オマージュ”と“リスペクト”を感じました。
評価
Rotten Tomatoesでは、トマトメーター(批評家)59% ポップコーンメーター(観客)73%
metacriticでは、メタスコア(批評家)51/100 ユーザースコア(観客)6.9/10
IMDbでは、IMDbレーティング7.1/10 ユーザー評価7.3/10
批評家と観客で、評価に差が出ている感じです。
観客は概ね満足している様子ですし、私も普通に楽しく観ることが出来ました。
いろんな気づきもありますし、温かくてお勧めできる作品だと思います。
まとめ
2015年に公開され大ヒットした映画「マイ・インターン」をご紹介しました。
名優ロバート・デ・ニーロと「プラダを着た悪魔」のアン・ハサウェイの共演。
これだけで、どんな作品なのか気になってきます。
さらに興味深いのが“シニア・インターン”という設定。
現役を引退した年寄りが、新人として入った会社でどんなことを巻き起こすのか。
そして、この作品は“自分らしく生きること”の大切さを教えてくれます。
クスッと笑えて温かい映画で、幅広い年齢の人にお勧めできる映画です。
NETFLIXやAmazon Prime Videoでも視聴できますので、ぜひご覧になってみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございます
クラシックは不滅だ!