2024年に公開された映画「TRAP/トラップ」がU-NEXTにありました。
この作品の監督・脚本は、あの「シックス・センス」の“M・ナイト・シャマラン”です。
どんな「大どんでん返し」があるのか…期待してしまいますね。
上映時間も105分と長くないので、サクッと観てみることにしました。

どんな“トラップ”かなー



“シャマラン”が何を仕掛けてくるか…


映画「TRAP/トラップ」
ワーナーブラザースジャパン公式Xより
トラップ(原題:TRAP)は、2024年公開のアメリカのサスペンス映画。
M・ナイト・シャマランが、脚本・監督・共同製作を務めている。
STORY
“クーパー・アボット”は、愛する娘の“ライリー”と共に彼女が大ファンである人気歌手“レディ・レイブン”のLIVEに来ていた。大興奮のライリーの隣で、クーパーは会場の異変に気づいていた。異常な数の監視カメラと警察官がいて、クーパーは彼らが探しているのは自分だということを知る。残忍な殺人鬼であるクーパーに敷かれた警察の包囲網、果たして彼はこの状況を打破できるのか…。
監督:M・ナイト・シャマラン
上映時間:105分



ブッチャー



ライブ全てが…“罠”
監督
M・ナイト・シャマラン
本名:Manoj Nelliattu Shyamalanは、インド・ポンディシェリ連邦直轄領マーヒ出身の映画監督、脚本家、映画プロデューサー。
生後6週間でペンシルバニア州フィラデルフィア郊外へ移住し、幼少の頃から“スーパー8”カメラを扱っていた。
“スティーブン・スピルバーグ”に憧れ、17歳までに45本の自主映画を撮った。
ニューヨーク大学の芸術学部在学中に、半自伝的ドラマ「Praying with Anger」を製作。
1995年に2作目の「翼のない天使」を監督・脚本し、1999年に「シックス・センス」の監督・脚本を務めアカデミー賞にノミネートされた。
「シックス・センス」は商業的にも成功を収め、シャマランの知名度を大きく上げた。
2000年「アンブレイカブル」と2002年「サイン」でも成功したが、2004年の「ヴィレッジ」は賛否両論、2006年の「レディ・イン・ザ・ウォーター」ではゴールデンラズベリー賞最低監督賞・最低助演男優賞を受賞する。
2015年「ヴィジット」、2017年「スプリット」、2019年「ミスター・ガラス」がそれぞれヒット。
2021年「オールド」、2023年「ノック 終末の訪問者」、2024年「トラップ」
2008年にインド政府より“パドマ・シュリー勲章”が授与された。
シャマラン監督といえば…やはり「シックス・センス」で、初めて観た時は衝撃を受けたのを覚えています。
「サイン」は観たと思いますが、内容は忘れてしまいました…。
この人は“カメオ出演”が好きみたいで、「トラップ」でもライブ・スタッフ(レイブンの叔父)として出演していました。
主演
ジョシュ・ハートネット(クーパー・アボット役)
本名:ジョシュア・ダニエル・ハートネットは、アメリカ・ミネソタ州セントポール出身のアメリカの俳優。
祖母に勧められて受けたオーディションに合格し、16歳で初舞台を経験しコマーシャルやテレビに出演。
1998年「ハロウィン H20」で映画デビューし、デビュー当時は“トミー・リー・ジョーンズ”の若い頃に似ていると話題になった。
2001年「パール・ハーバー」、「ブラックホーク・ダウン」、2006年「ブラック・ダリア」
2018年「マイナス21℃」、2021年「キャッシュトラック」、2023年「オッペンハイマー」、2024年「トラップ」
12歳の頃から“ベジタリアン”で、2003年に動物の権利団体PETAから「世界で最もセクシーなベジタリアン」に選ばれた。
この人は“主演”というよりも、脇役でいろいろな映画に出てくる印象です。
故に、代表作と言えばどの作品なのか…イマイチはっきりしない感じがします。
「トラップ」では、優しい父親が時折見せる狂気を上手く演じていました。
キャスト
役者名 | 役名 | 説明 |
---|---|---|
ジョシュ・ハートネット | クーパー・アボット | ライリーの父親であり、殺人鬼“ブッチャー”でもある |
アリエル・ドナヒュー | ライリー・アボット | クーパーの娘で、レディ・レイブンの大ファン |
アリソン・ピル | レイチェル・アボット | クーパーの妻 |
サレカ・ナイト・シャマラン | レディ・レイブン | 大人気の歌手 |
ヘイリー・ミルズ | ジョセフィン・グラント | FBIのプロファイラーの高齢女性 |
ジョセフ・ラングドン | ジェイミー | レイブンのグッズを販売しているスタッフ |
スコット・メスカディ | ザ・シンカー | レイブンの恩人であるアーティスト |
M・ナイト・シャマラン | レイブンの叔父 | ライブのスタッフをしているレイブンの叔父 |
レディ・レイブン役が、まさかのシャマラン監督の娘さんとは…後から知りました。
普通にアメリカのアーティストか何かと思っていました。


感想
M・ナイト・シャマラン監督ということで、自然と“大どんでん返し”を期待してしまいます。
割と序盤に何が“トラップ”か知らされ、そこからは「クーパーがどう動くのか」が焦点となる。
彼の動きを予想しながら観るが、予想は全く当たらない…。
めちゃくちゃ面白い!とは言えないが、まあまあ面白い作品だった。
欲を言えば、最後にはもっと大きな“サプライズ”が欲しかったですね。
クーパー
娘とライブに向かうクーパーは、誰が見ても優しくていいお父さん。
訪れるピンチにも冷静に対処していきます。
娘にバレないようにしながら、天才的なひらめきで捜査網を潜り抜けます。
これまで12人を殺害しても捕まっていないのは、証拠を残さず慎重に動いていたからだろうと推測できる。
脱出はほぼ不可能とされた状況で、あの冷静さは素晴らしいですね。
息を吐くかのように嘘をつき、自分の思い通りの展開へと導く。
終盤になるとクーパーの早技は、“マジシャン”か“イリュージョニスト”といった感じでした。
彼がいかにしてライブ会場を脱出するのか、興味深くて画面から目が話せなくなった。
幸せな家庭を持ちながら、裏では猟奇的な殺人を犯すクーパー。
こういう人間が実在すると考えると、ゾッとしてしまいますね。
世界に実在した連続殺人鬼たちも、見た目は清潔で真面目で優しそうな人が多い印象です。
クーパーを演じた“ジョシュ・ハートネット”は、優しい父親と殺人鬼の面を上手く演じていたと思います。
レイブン
ライリーが大ファンである人気歌手のレディ・レイブン。
彼女を演じたのが、シャマラン監督の娘だとは…後で知ってびっくりです。
あんなに歌って踊れるんですね!?と思って調べたら、シンガーソングライターでした。
もう1人の娘“イシャナ・ナイト・シャマラン”は、2024年にホラー映画で長編監督デビューしていました。
レイブンはなかなかの奮闘を見せますが、たいして印象には残っていません…。
ジェイミー
ライブ会場でグッズの販売をしていたジェイミー。
お喋りな彼は、秘密を守ることが出来ません。
ああいうタイプの人間は実際にいるので、とてもリアルだったし憎めない奴でした。
エンドロールに現れた彼には笑いました。
シャマラン監督は、あんな演出もするんですね。
予想外の展開
“大どんでん返し”なるものはないものの、予想外な展開はたくさんありました。
到底不可能だと思われたライブ会場からの脱出方法や、いくつかの危機的状況の打破。
一番の予想外は、奥さんの“レイチェル”だったのかもしれません。
最後のシーンには、シャマラン監督の「ビッグ・サプライズ」を期待してしまいました。
一番かわいそうなのは子供たちで、現実だったら父親が有名な殺人鬼だったことで今後の人生に大きな影響を与えるでしょう。
評価
Rotten Tomatoesでは、トマトメーター(批評家)57% ポップコーンメーター(観客)64%
metacriticでは、メタスコア(批評家)52/100 ユーザースコア(観客)5.2/10
IMDbでは、IMDbレーティング5.8/10 ユーザー評価5.8/10
全体的に普通の評価となっています。
やはりシャマラン監督作品ということで、自然と期待値が上がっているんだと思います。
状況打破に少し無理があったり、最後にもっと“大どんでん返し”を期待していたからではないでしょうか。


まとめ
2024年に公開された“M・ナイト・シャマラン”監督の映画「TRAP/トラップ」
2025年8月10日現在、U-NEXTのみの配信となっています。
主演は“ジョシュ・ハートネット”で、娘想いの優しい父親と冷静沈着で頭の冴えた殺人犯の一面を上手く演じています。
予想外な展開はあるものの、過去の「シックス・センス」のような“大どんでん返し”はありません。
故に、批評家・ユーザー共に評価はシブくなっています…。
どうしてもシャマラン監督作品には期待してしまうので仕方がないですが、かと言って面白くないわけではありません。
クーパーがいかにして危機的状況を打破するのか、興味深くて画面から目が離せなくなります。
ぜひ、視聴してご自分で確かめてみて下さい!



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クリスピー