「シビル・ウォー/アメリカ最後の日」を製作したA24が、また戦争映画を作ったということで気になっていました。
アメリカやイギリスでは去年の4月に公開されていましたが、日本では2026年1月16日から劇場公開されています。
2006年にイラクの危険地帯ラマディで起きた“実話”ということで、自分はこの作品により興味を持ちました。
戦場の臨場感を体感したいと思い、劇場へ足を運ぶことになったのです。
チャミン「シビル・ウォー」は銃声が凄かったよね



同じ監督だから、この作品も凄そう…


映画「ウォーフェア 戦地最前線」
Xより
ウォーフェア 戦地最前線(原題:WARFARE)は、2025年公開(日本は2026年)のアメリカ・イギリス合作の戦争映画。
元アメリカ海軍特殊部隊“Navy SEALs”隊員のレイ・メンドーサと「シビル・ウォー/アメリカ最後の日」のアレックス・ガーランドが共同監督を務めている。
メンドーサ自身の“イラク戦争”での体験を基に、米軍特殊部隊の小隊8名の激戦を描いている。
製作・配給は「シビル・ウォー/アメリカ最後の日」と同じ“A24”(日本はハピネットファントム・スタジオ)
STORY
2006年…イラクの危険地帯ラマディでアメリカ軍特殊部隊の小隊8名が、アルカイダ幹部の監視と狙撃の任務に就いていた。しかし、異変を察知した敵に先制攻撃を仕掛けられ、激しい銃撃戦に発展し部隊は退路を断たれてしまう。重傷者を出し混乱する部隊、彼らはこの地獄のような状況から生きて帰ることが出来るのか!?
監督:アレックス・ガーランド, レイ・メンドーサ
上映時間:95分



本人が当時の記憶を基に再現してるんだね



リアリティが凄そう
A24
A24(エートゥエンティフォー)は映画業界出身の3人によって、2012年に設立されたアメリカのインディペンデント系エンターテインメント企業。
ニューヨークを拠点とし、映画やテレビ番組の制作・出資・配給を専門としている。
A24はアートワークを重視しているため、センスが良くお洒落な作品が多い。
映画祭などで世界の将来性のある若手監督を見つけてきて、彼らに“自由に撮らせる”など攻めた作品作りをするのも特徴のひとつ。
2016年「ムーンライト」2017年「レディ・バード」2023年「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」2024年「シビル・ウォー/アメリカ最後の日」など、多くの賞レースで注目され受賞をする作品を生み出している。
“A24”という名前は、設立者の一人ダニエル・カッツがイタリアの高速道路「アウストラーダA24」を走行中に構想を思いついた事に由来する。
キャスト
| 役名 | 役者名 | 説明 |
|---|---|---|
| レイ・メンドーサ | ディファラオ・ウン・ア・タイ | OP-1 小隊の通信兵/航空支援統制員 |
| エリック | ウィル・ポールター | OP-1 小隊の指揮官 |
| エリオット・ミラー | コズモ・ジャービス | OP-1 小隊の主任狙撃手/衛生兵 |
| フランク | テイラー・ジョン・スミス | OP-1 小隊の狙撃手 |
| サム | ジョセフ・クイン | OP-1 小隊の指揮役下士官 |
| トミー | キット・コナー | OP-1 小隊の砲手 |
| マクドナルド | マイケル・ガンドルフィーニ | OP-1 小隊の航空支援連絡員/火力支援将校 |
| レラス | アダイン・ブラッドリー | OP-1 小隊の航空支援連絡員 |
| ジェイク | チャールズ・メルトン | OP-2 小隊の指揮官 |



エリオット役って「SHOGUN 蔣軍」の“按針”じゃない!?



ホントだ!気づかなかった‼︎
相関図
A24公式サイトより


感想
この作品は、面白かったというより凄かったです!
他の戦争映画のようにドラマがあるわけではなく、「ただリアルな戦場を観ていた…」という感じだった。
戦争は面白いものではありません…彼らの体験の再現と戦場のリアリティを追求したのがこの作品です。
飛び交う弾丸、グレネードの爆発音、戦闘機の威嚇飛行の衝撃、負傷した兵士の断末魔のような叫び声…
これが“戦地最前線”のリアルなんだと…観ているだけで恐ろしい。
アメリカ帰還兵の多くが「PTSD」になるのがよくわかる気がします。
しかし、この小隊の“決して誰も見捨てない”という姿勢には心を打たれました。
負傷者が出れば部隊は乱れて隙が生まれ、他の隊員に心理的ダメージを与えてしまう。
この作品では、その様子がリアルに描かれていました。
ほとんどの撮影がスタジオで行われたようですが、全くそんな気配を感じさせないのが凄いですね。
こんな作品は観たことない…「戦場とはこういうものだ」という映画でした。
実体験
This film uses only their memories.
この映画は彼らの記憶だけに基づいている
この作品は、共同監督を務めている元アメリカ海軍特殊部隊“Navy SEALs”隊員レイ・メンドーサ…そして、彼と共にイラク・ラマディから生還した仲間の記憶から製作された。
当時の街並みや占拠した民家、武器、装備、外から聞こえた犬の鳴き声まで、ありとあらゆるものを可能な限り再現したようです。
狙撃手はスナイパーライフルを撃つシーンはなく、スコープを覗いている描写しかありません。
実際に撃たなかったんでしょうし、狙撃手は撃つよりスコープを覗いている時間の方が圧倒的に多いのでしょう。
これもまたリアルだなと感じました。
レイ・メンドーサは、重傷を負い当時の記憶がない主任狙撃手の“エリオット”に、あの時のOP-1の様子を見せてあげたかったようです。
必死で自分を救ってくれた仲間たちに、エリオットは深く感謝したことでしょう。
誰も見捨てない
OP-1の2人がIED(即席爆発装置)で重傷を負いましたが、彼らのダメージからしてもう助からないと思ってしまいました。
敵に包囲されていたあの状態で、彼らを置いていくという判断をするのではないか…。
彼らをかばいながら戦う、引きずりながら撤退する、どちらも大きなリスクを伴います。
全滅を免れるためには置いていくて行くしかない…と考えてしまった。
しかし、彼らは2人を見捨てませんでした。
“絶対にみんなで脱出する”という、彼らの強い絆が見えて非常に感動しました。
威嚇飛行
威嚇飛行なるものがあるということを、この作品で初めて知りました。
戦闘機の低空飛行により、凄まじい轟音と衝撃波が起こる。
あの場にいたらどうなってしまうんだろう…戦闘どころではないのは確かです。
威嚇飛行後に、戦場が静まり返ってしまうのも納得でした。
威嚇飛行をしたのは、「トップガン:マーヴェリック」でも使用された“F/A-18”戦闘機です。
戦闘車
当時、実際に使用していた“ブラッドレー歩兵戦闘車”は借りれなかった。
代わりに、イギリス陸軍の“FV432”をブラッドレー風に改造して使用。
この車両は、冷戦時代にたった13台しか製造されていない“激レア車”らしいです。
あんな風に後ろが開く戦車もあるんですね…かなり狭そうでしたけど。
3名の固定乗員+6名の歩兵が搭乗できるみたいです。
OP-1 部隊の混乱
IEDでエリオットとサムが重症を負ってから、部隊は混乱していきます。
確かに目の前で仲間があんな状態になって、断末魔のような叫び声を出していたら…混乱しますよね。
指揮官のエリックまで、あんな風になってしまうとは…。
歩けないような重傷者を出してしまえば、部隊は一気に不利になってしまいます。
そこを敵に詰められたら、全滅してしまう可能性も高くなる。
そんな状況下で指揮官のエリックがダメになってしまったら、部隊の統制が乱れてしまうのは間違いない。
OP-2の指揮官ジェイクが来て代わりを務めたのは、かなり大きかったのではないでしょうか。
評価
Rotten Tomatoesでは2026年1月30日現在、トマトメーター(批評家)92% ポップコーンメーター(観客)93%
metacriticでは、メタスコア(批評家)78/100 ユーザースコア(観客)7.4/10
IMDbでは、IMDbレーティング7.2/10 ユーザー評価7.2/10
全体的に高い評価を得ています。
生き残るために必死な彼らを観て、戦場のリアルを垣間見れる作品だと思います。
映画ですが娯楽ではなく、学んだり考えさせれれる作品ですね。


まとめ
2026年1月16日から、劇場公開されている映画「ウォーフェア 戦地最前線」
製作・配給は“A24”、監督は元アメリカ海軍特殊部隊“Navy SEALs”隊員のレイ・メンドーサと「シビル・ウォー/アメリカ最後の日」のアレックス・ガーランドが共同で務めている。
レイ・メンドーサたち小隊OP-1が、イラク・ラマディで体験した戦場を可能な限りリアルに再現した映像作品。
彼らの記憶のみを基に書かれた脚本です。
銃声、マズルフラッシュ、衣装や装備品、威嚇飛行、戦闘車など、出来るだけ当時と同じものを使用してリアリティにこだわって製作されました。
この映画にドラマはなく、敵を倒しまくるヒーローも存在しません。
描かれているのは…“地獄のような戦場”から、必死に全員で脱出しようとする特殊部隊の男たちです。
ぜひ、劇場で“戦場体験”をしてきてください!



最後まで読んでいただきありがとうございます



全員で生きて帰るぞ!








