この映画は、前から観たいと思っていました。
どのサイトでも高評価で、とても気になっていた作品。
U-NEXTにあったので、マイリストに入れて観るチャンスをうかがっていた。
そして、やっと観ることとなりました。

ガチガチの戦争もの?



そうでもないみたい…


映画「コヴェナント/約束の救出」
X.comより
コヴェナント/約束の救出(原題:Guy Ritchie’s The Covenant)は、2023年(日本は2024年)公開のアメリカ・イギリス・スペイン合作のアクション・スリラー映画。
アフガニスタン紛争に派遣されたアメリカ軍のグリーンベレー曹長が、現地の通訳に基地までの帰路を助けられた。
帰国後にその通訳がタリバンに狙われていることを知り、私財を投げうって再度アフガニスタンに救出に向かった実話に基づいて製作された。
“他者のために自分を犠牲にする思いやり”をテーマに、監督のガイ・リッチーが見たり聞いたりした様々な物語や逸話が融合されて作られている。
STORY
2018年、アフガニスタンに派遣されたアメリカ軍の“ジョン・キンリー”曹長は、アフガン人通訳の“アーメッド”を雇いタリバンの武器や爆弾の隠し場所を探していた。ある日、キンリーの部隊はタリバンの爆発物製造工場の場所を特定し潜入したが、敵との交戦によりキンリーとアーメッドを残し全滅してしまった。敵から逃げる道中に負傷したキンリーは、アーメッドによって救われ山の中を100キロ以上運ばれて生還した。49日後、回復したキンリーはアメリカに帰国するが、アーメッドが未だアフガニスタンに取り残されタリバンから身を隠していることを知る。命の恩人である彼が頭から離れないキンリーは、自ら資金を投じ彼を救い出すために再びアフガニスタンへと向かう。
監督:ガイ・リッチー
上映時間:123分



決して恩を忘れない…



熱い絆だね…
監督
ガイ・リッチー
本名:ガイ・スチュアート・リッチーは、イギリスの映画監督、脚本家。
子供の頃から映画監督を目指し、映画学校には行かず映画スタジオの雑用係として働いた。
やがてコマーシャルやミュージックビデオを手がけるようになり、1995年に初めて短編映画「The Hard Case」を制作した。
続いて監督した「Lock,Stock and Two Smoking Barrels」がヒットし注目を浴び、2000年の「スナッチ」でも称賛された。
2009年に“ロバート・ダウニーJr.”と“ジュード・ロウ”を主演に製作された「シャーロック・ホームズ」が公開され、ガイ・リッチー最大のヒット作となる。
2011年には続編の「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」が公開された。
2021年には“ジェイソン・ステイサム”主演の「キャッシュトラック」で監督・脚本を務めた。
プライベートでは、2000年に歌手の“マドンナ”と結婚し息子を授かったが2008年に離婚した。
2011年にモデルの“ジャッキー・アシュリー”との間に息子が生まれ、2012年に婚約し同年に娘も生まれた。
今回の作品はこれまでの“ガイ・リッチー映画”とは違い、派手に着飾らない社会派ヒューマンドラマとなっています。
監督は以前から、「戦争」を題材とした作品を撮ってみたかったようです。
「コヴェナント/約束の救出」は、ガイ・リッチー監督の新たな代表作になったのではないでしょうか。
主演
ジェイク・ギレンホール(ジョン・キンリー役)
本名:ジェイコブ・ベンジャミン・ジレンホールは、カリフォルニア州・ロサンゼルス出身のアメリカの俳優。
父親のスティーブン・ジレンホールは映画監督で、母親のナオミ・フォナーは脚本家、姉は女優のマギー・ジレンホール。
1991年「シティ・スリッカーズ」のビリー・クリスタルの息子役で映画デビュー。
1999年「遠い空の向こうに」で映画初主演、批評家から高い評価を受けた。
2005年「ブロークバック・マウンテン」で英国アカデミー賞助演男優賞を受賞し、アカデミー助演男優賞にノミネートされた。
2006年に「ピープル誌」が選ぶ“最もセクシーな独身男性”に選出された。
減量や増量など、役によって姿を変えることから“カメレオン俳優”と称されている。
監督も「ジョン・キンリー役にぴったりだとわかっていた」と言うジェイク・ギレンホール。
タフガイも知的な役柄も演じられる役者です。
今回の作品では、“命の恩人を何としてでも助け出す男”を見事に演じていました。


感想
戦闘シーンなど非常に緊張感があり、“自らを犠牲にして他人を救う”という二人の行為に感動しました。
戦争の最中でも「他人を思いやる心」こそが、ガイ・リッチー監督が描いたかったものなのではないでしょうか。
とてもいい映画で、多くの人にお薦めしたい作品です!
ジョン・キンリー曹長
グリーンベレーの曹長として、チームに的確な指示が出せるジョン・キンリー。
タリバンから銃撃を受け負傷したが、アーメッドによって救われ運ばれる。
アメリカに帰国した直後は記憶を失っていましたが、少しずつアフガニスタンでの出来事を思い出していきます。
そして、アーメッドが現地に取り残され…家族と共にタリバンから身を隠していることを知る。
葛藤に揺れるキンリーは、彼から受けた恩に対して…命懸けで救い出すことを決意します。
キンリーと同じ立場に立った場合、多くの人が“救出する”という決断にはならないかもしれない。
生きて家族の元に帰れたのにまた戦場に行くなんて、相当の覚悟がいるし単独のためお金もかかります。
しかし、キンリーは彼の恩を忘れることができず…“彼を救わなければならない”という使命にかられたのでしょう。
「このままでは一生後悔することになる」…と。
キンリーは必死に移民局などに彼の所在を問い合わせるんですが、このシーンは少し笑えます。
やたら保留にされたり待たされまくるのは、どこの国の役所でも同じですよね。
そして、ついに再びアフガニスタンへと向かいアーメッドと再会する。
ここからまた最後までとても緊張感があり、ドキドキしながら彼らの無事を祈って観ていました。
他人のために自分を犠牲にする姿は、とても美しく感動させられます。
「絶望からの逆転劇」は映画にはありがちですが、それがまたいいんですよね。
過剰に喜びを表に出さない、ジェイク・ギレンホールの演技が良かったです。
アーメッド
アフガニスタンの現地通訳として、キンリーに選ばれたアーメッド。
最初は、イマイチ信用できない雰囲気を醸し出していました。
しかし、彼はタリバンの罠を見抜き…キンリーたちの部隊を救います。
現地人であるアーメッドは、キンリーを見捨てて立ち去ることも出来ました。
“ビザ”が欲しかったのか…いや、それ以上の何かが彼を突き動かしたのでしょう。
幾度のピンチを切り抜け、全身全霊の力で100キロ以上の山道をキンリーを運んで歩きます。
非常に感動的なシーンで、彼を「頑張れ!」と応援したくなります。
その姿は、報酬のためではなく“キンリーを助けたい一心”のように見えました。
アーメッドを演じた、“ダール・サリム”の演技が良かったと思います。
現実
9.11の同時多発テロの報復として、アメリカは1,300人の兵士をアフガニスタンに派遣した。
2011年末には兵士の数は98,000人まで達し、現地で採用された5万人のアフガン人通訳にはアメリカへの移住ビザが約束されていた。
2021年8月30日にアメリカ軍はアフガニスタンから撤退したが、その1ヶ月後にはタリバンが政権を掌握してしまう。
そして、300人以上の通訳とその家族が…裏切り者として殺害された。
こんな悲劇が、実際にアフガニスタンでは起きていたんですね。
なんと恐ろしいことでしょう…。
無闇に人の命を奪うなんて、絶対に許されない行為です。
しかし、このような出来事が世界の至る所で…歴史も含め今もなお起きているのが現実です。
人間というものは、非常に恐ろしい生き物です。
宗教とは一体何なのでしょうか…
何度も同じ過ちを犯し、それでもまた繰り返します。
戦争は金儲けであり、自作自演で行われる…。
そして、いつも罪のない一般人が犠牲となる。
こんな世界が終わることは、今後もないのでしょうか…「平和」は退屈で「平等」は面白くないものなのでしょうか。
Covenantとは
Covenant
A Bond…絆
A Pledge…誓い
A Commitment…約束
評価
Rotten Tomatoesでは、トマトメーター(批評家)83% ポップコーンメーター(観客)98%
mtacriticでは、メタスコア(批評家)63/100 ユーザースコア(観客)7.0/10
IMDbでは、IMDbレーティング7.5/10 ユーザー評価7.7/10
どのサイトでも、かなりの高評価となっています。
全体的な緊張感と二人の絆が与える感動が、高評価に結びついたのではないでしょうか。
躊躇することなく“お薦めできる作品”だと思います。


まとめ
ガイ・リッチー監督の映画「コヴェナント/約束の救出」は2025年2月15日現在、U-NEXTもしくはAmazon Prime Videoのレンタルで視聴することが出来ます。
実話を基に、監督が見聞きした様々なストーリーが融合されて作られた作品です。
非常に緊張感のある演出と、二人の絆が感動を呼ぶ魅力的な映画です。
観終わった後は、「いい映画を観たな」という気持ちになる。
多くの人にお薦めできる作品です。
ジョン・キンリーのように、決して恩を忘れない人たちが多い世の中になって欲しいですね。
ぜひ、一度試聴してみてはいかがでしょうか!



最後まで読んでいただきありがとうございます



必ず救い出す!