2025年6月27日に映画「F1/エフワン」が公開されました。
この映画が製作されると発表された時から、ずっと楽しみにしていた作品。
「トップガン:マーヴェリック」の監督“ジョセフ・コシンスキー”と、その製作チームが再集結した「地上版トップガン」
主演は“ブラッド・ピット”で、製作にはヒットメーカー“ジェリー・ブラッカイマー”やF1レーサー“ルイス・ハミルトン”の名前もあります。
これは…ぜひ映画館で観たいということで、さっそく観に行ってきました!

ワクワク



期待しちゃうね


映画「F1/エフワン」
映画「F1/エフワン」公式Xより
F1/エフワン(原題:F1)は、2025年6月27日に公開されたアメリカのモータースポーツ映画。
配給は“ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ”と“Apple TV+”で、Apple TV+でのタイトルは「F1:The Movie」となっている。
STORY
かつて天才ドライバーと言われた“ソニー・ヘイズ”は、F1レース時代の友人“ルーベン・セルバンテス”の誘いを受け現役復帰を果たす。ルーベンのチーム「エイペックス」(APX GP)は、最下位に低迷し存続の危機を迎えていた。チームのルーキードライバー“ジョシュア・ピアス”とは衝突を繰り返し、マシントラブルや様々な問題がチームの雰囲気を悪化させる。ソニーは圧倒的な才能と実力で、チームと共にモータースポーツ最高峰の「F1」の頂点を目指していく!
監督:ジョセフ・コシンスキー
上映時間:155分



これは映画館で観たいね



間違いない!
監督
ジョセフ・コシンスキー
ジョセフ・コシンスキーは、アイオワ州マーシャルタウン出身のアメリカの映画監督、脚本家、映像作家、映像プロデューサー。
スタンフォード大学工学部機械工学デザイン科を卒業後、コロンビア大学建築大学院で建築学を学ぶ。
2005年にロサンゼルスに移住し、映画の脚本を書き始め、2010年に「トロン:レガシー」で初のメジャー作品監督デビューした。
2013年に“トム・クルーズ”を主演に迎えた「オブリビオン」を監督し、2017年「オンリー・ザ・ブレイブ」、2022年に再びトム・クルーズと組んで「トップガン:マーヴェリック」で監督を務めた。
CGIやCGを駆使した映像制作を得意としている。
空で“トム・クルーズ”を起用し、地上では“ブラッド・ピット”ですか…残る海では誰を起用するのでしょうか。笑
今回の撮影では「トップガン:マーヴェリック」の撮影技術を駆使し、更に最新型のカメラを開発して撮影に使用したようです。
とにかくリアリティにこだわり、FIA(国際自動車連盟)全面協力という強力なバックアップが実現しました。
主演
ブラッド・ピット(ソニー・ヘイズ役)
ブラッド・ピットは、オクラホマ州シャウニー出身のアメリカ人の俳優、映画プロデューサー。
高校卒業し、ミズーリ大学コロンビア校に入学。ジャーナリズムを専攻するが俳優になることを決意し、中退して僅かな所持金と共にロサンゼルスへ向かった。
演技を学びながら運転手など様々な職を経験し、1987年「追い詰められて」で映画デビュー。
いくつかのテレビシリーズに出演し、1988年「リック」で映画初主演。
1990年テレビ映画「トゥルー・ブルース」で主演し“ジュリエット・ルイス”と共演し、1991年「テルマ&ルイーズ」で脇役での出演だが知名度を上げた。
1992年に“ロバート・レッドフォード”が監督した「リバー・ランズ・スルー・イット」で注目され、1993年「カリフォルニア」で再びジュリエット・ルイスと共演した。
同年に「トゥルー・ロマンス」、1994年に「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」で“トム・クルーズ”と共演。
同じく1994年に「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い」で初めてゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされた。
1995年「セブン」が大ヒットし批評家からも演技を高く評価され、同年の「12モンキーズ」でゴールデングローブ賞助演男優賞を受賞しアカデミー賞助演男優賞にもノミネート。
1996年「スリーパーズ」、1997年「デビル」、同年の「セブン・イヤーズ・イン・チベット」は批評家に酷評された。
1999年「ファイト・クラブ」、2000年「スナッチ」、2001年「ザ・メキシカン」「スパイ・ゲーム」に出演、さらに「オーシャンズ11」は大ヒットしシリーズ化された。
2004年「トロイ」2005年「Mr.&Mrs.スミス」が大ヒットし、2006年「バベル」がゴールデングローブ賞作品賞を受賞し自身も助演男優賞にノミネート。
後にピットは、「バベル」への出演がキャリア最高の選択のひとつだと語っている。
2007年「ジェシー・ジェームズの暗殺」、2008年「バーン・アフター・リーディング」、同年の「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」では全米映画俳優組合賞に初めてノミネートされた。
2009年「イングロリアス・バスターズ」2011年「ツリー・オブ・ライフ」が高く評価され、興行的にも成功をおさめた。
2011年「マネーボール」、2013年「ワールド・ウォー Z」、2014年「フューリー」
2019年の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」で“レオナルド・ディカプリオ”と共演し、ゴールデングローブ賞や映画俳優組合賞で助演男優賞を受賞、そして自身初のアカデミー賞助演男優賞を受賞した。
プロデューサーとしては、2001年に「プランBエンターテイメント」を設立し、2006年「ディパーテッド」でアカデミー作品賞を受賞した。
“ジュリエット・ルイス”や“グウィネス・パルトロー”などと交際し、2000年に“ジェニファー・アニストン”と結婚。
2005年に離婚し、直ぐに“アンジェリーナ・ジョリー”と交際し2014年に結婚。2016年に離婚した。
慈善活動にも熱心で、これまで多くの児童養護団体や野生動物保護区などに多額の寄付をしている。
ブラピがバイク好きなのは知っていましたが、F1ドライバーの役をやるとは予想外でした。
コシンスキー監督が「ソニー・ヘイズ役はブラッド・ピットにとって完璧な役」と言うように、ブラピが演じたこの役は非常に“いい役”だったと思います。
ブラピが映っているレースシーンは、全て彼が実際に運転しているらしいので驚きですね。
キャスト
役者名 | 役名 | 説明 |
---|---|---|
ブラッド・ピット | ソニー・ヘイズ | かつてF1に参戦していた天才レーシングドライバー |
ダムソン・イドリス | ジョシュア・ピアス | “APX GP”の新人セカンドドライバー(ソニーにJPと呼ばれる) |
ケリー・コンドン | ケイト・マッケンナ | “APX GP”のテクニカルディレクター(マシン開発担当) |
ハビエル・バルデム | ルーベン・セルバンテス | “APX GP”のオーナーであり、元レーシングドライバー |
トビアス・メンジーズ | ピーター・バニング | “APX GP”の役員の1人 |
キム・ボドゥニア | キャスパー・スモリンスキー | “APX GP”のチームプリンシパル |
サラ・ナイルズ | バーナデット・ピアス | ジョシュアの母親 |
アブダル・サリス | ドッジ・ダウダ | “APX GP”のチーフメカニック |
サムソン・ケイオ | キャッシュマン | ジョシュアのマネージャー |
キャリー・クック | ジョディ | “APX GP”のメカニック |
ウィル・メリック | ヒュー・ニッケルビー | “APX GP”のパフォーマンスエンジニア |
ルイス・ハミルトン | ルイス・ハミルトン | 7度のワールドチャンピオンに輝いた現役F1ドライバー(本人役) |


感想
この作品は、かなり面白かったです。
一見、主演の“ブラピがカッコいいだけの映画”に思われがちですが…実際にはそうではありませんでした。
カッコいいには間違いないんですが、「予想通りの展開ではなかった」という感じです。
レースのスピード感や臨場感…そして、“F1はチームスポーツ”だということがよく伝わってきました。
F1マシン1台に相当のお金がかかっていて、一瞬の判断ミスであっという間に大破してしまう。
ドライバー視点で観ていると、コーナーでその緊張感を感じました。
ドライバーだけでなく、ピットクルーの様子や戦略にも焦点が当てられていたのが良かったです。
若いルーキードライバーに苦悩するソニー(ブラピ)にも共感できたし、単純なレース映画ではなかったのがいいと感じました。
音楽の選択にもかなりこだわったようで、エンジン音もそうでうが音楽が作品を更に良くしていたと思います。
ソニー
かつて天才と呼ばれたレーシングドライバーだが、F1で勝利したことはないソニー。
彼は純粋にレースが好きで、事故でF1を退いてからも世界の様々なモーターレースに参戦していた。
ルーベンからの誘いでF1に復帰したが、チームには若いルーキードライバー“JP”がいた。
彼とのやり取りがいいんですよね。
どの世界にも共通するおじさんと若者の“世代間ギャップ”、これが笑えるし共感できるんです。
ソニーも若かりし自分を見ている様だった…のかもしれない。
経験豊富なベテランが言っている事ってのはだいたい正しいんですが、経験が浅い若者はそれを聞き入れない。
世界共通の“あるある”ですよね。
ソニーは無鉄砲で何も考えてないように見えるが、験担ぎはするしちゃんと計算して動いている。
彼のカリスマ性に惹かれ、チームが一丸となっていく様は爽快でした。
「金が目当てじゃない」というソニー、「じゃあ何だ?」と言われて笑うシーンが印象的でした。
ソニーのような自由な生き方に憧れる人も多いのではないでしょうか。
ジョシュア
「APX GP」のセカンドドライバーで、自意識過剰なルーキーのジョシュア。
突如現れた、おじさんソニーが気に入らない。
若さ故に反発し、経験豊富な年上の意見も聞こうとしない…これも“あるある”ですね。
リタイアしたくせに、マスコミにポーズを決めるシーンは笑えました。
「こいつバカだな」と思いましたが、彼はそれほどバカではなかった。
ソニーの過去や彼に感化され変化していくチームを見て、次第に彼の意識も変わっていく。
JPが、自己中な奴からチームのために動く様になっていく姿には感動しました。
ケイト
ケイトは「APX GP」のマシン開発など、全てのエンジニアリング業務を統括するテクニカルディレクター。
女性でもこの役割を遂行できることを証明して、元夫などを見返してやりたい。
初めはソニーを警戒していたが、その魅力に耐えられず…。
ルーベンに言い訳をしているシーンは笑えました。
彼女はデータサイエンティストでもあり、空力効率や“ダーティエア”の回避方法などを研究していましたね。
0.1秒を争うF1の世界では空力学(エアロダイナミクス)が重要で、ダウンフォースなど空気の影響を研究することは欠かせないということがわかります。
ソニーは、「先行車の“ダーティエア”でオーバーテイク出来ない」と言っていました。
ケイトが開発したサイドポット下の部位は、ダーティエアをどのように回避したのでしょうか。
走行中のマシンに働く空力で、地面に押し付けられる垂直方向の力
これによりF1マシンは、車体が浮かぶことなく高速でコーナーを曲がることが出来る
先行するマシンを通り抜けた気流の乱れた空気で、後続車は空力学パフォーマンスが低下する
マシンがグリップ制限状態にあるコーナーで発生し、後続車はオーバーテイクが難しくなる
ルーベン
「APX GP」のオーナーであり、かつてソニーと共に走った親友でもあるルーベン。
チームは最下位に低迷し、ルーベンも解雇されそうな状態。
そんなチームの危機を救うため、ルーベンが最後に賭けたのがソニーでした。
最初に、ルーベンがソニーを誘うシーンが好きでしたね。
ルーベンは元レーサーなので、コックピットでソニーが何を考えているか想像できていた。
ソニーの性格も知っているため、 彼が何を企んでいるのかがわかる。
ルーベンは、最後までソニーを信じ切ることが出来るのでしょうか。
それは、映画で確かめてみてください。
チームスポーツ
劇中でケイトが言うように、F1は“チームスポーツ”です。
この映画で良かった点のひとつは、このことがよくわかったという点です。
ドライバーばかりがフィーチャーされがちですが、メカニックやエンジニア、ピットクルーなど多くの支えなくしてF1レースは成り立たない。
レースチーム以外にも、ガレージの展開や撤収を行う“トラックチーム”やマシンの設計や製造を行う“ファクトリーチーム”などもいます。
「レッドブル」や「フェラーリ」などの大きなチームでは、1,000人ものスタッフたちを抱えていると言われている。
この作品でも、チームが一丸となって戦う姿が描かれていて感動的でした。
F1マシン
“アイルトン・セナ”や“アラン・プロスト”、“ナイジェル・マンセル”、“中嶋悟”らが活躍していた時代から、“ミハエル・シューマッハ”や“ルイス・ハミルトン”、“フェルナンド・アロンソ”らの全盛期の時代まではF1をテレビで観ていました。
しかし、地上波での放送がなくなりレギュレーションもうるさくなった頃から…ほとんど観なくなったのです。
あの頃と比べて、F1マシンはかなり変化したように感じました。
マシンのシェイプはもちろん、映画の中にも出てきた“DRS”なんかも知らなかった…。
ドライバーの頭を保護する“コックピットガード”(ヘイロー)も昔はなかったし、安全性はかなり増したということでしょうか。
2018年から導入されたようですが、視界が悪くなって見にくそうですよね。
Drag Reduction Systemは、走行中にリアウィングの角度を可変させて空気抵抗を低減することで、直線でのトップスピードを向上させる“空気抵抗低減システム”である
ダウンフォースを使ったコーナリングによるドラッグ(空気抵抗)を軽減するために、リアウイング上部のフラップを開けて空気を抜けやすくする
APX GPのマシン
撮影に使用されたAPX GPのマシンは、2023年までFIA F2で使用されていた“ダラーラ・F2 2018”をメルセデスAMG F1の協力のもとにF1マシン風に改装されたものです。
F2マシンはF1に近い性能を持ち、時速320kmを出すことも可能です。
F1マシンはそれぞれのパーツが完全オーダーメイドで、機密技術が含まれているため撮影での使用は難しかったのかもしれません。
この作品では、走行用6台とクラッシュ用6台の計12台を用意し、ブラッドとダムソンはハミルトンたちプロレーサーの指導の下に過酷な訓練に挑んだようです。
評価
Rotten Tomatoesでは2025年7月5日現在、トマトメーター(批評家)83% ポップコーンメーター(観客)97%
metacriticでは、メタスコア(批評家)68/100 ユーザースコア(観客)7.6/10
IMDbでは、IMDbレーティング7.9/10 ユーザー評価8.2/10
全体的に高い評価で、特にユーザーの評価が高いですね。
この映画はやはり劇場で観て、その迫力と臨場感を体感した方がいいと思います。
自分の予想とは異なるブラピの役どころで、非常に面白い作品でした。


まとめ
2025年6月27日より、映画「F1/エフワン」が公開されています。
主演は“ブラッド・ピット”で、監督は「トップガン:マーヴェリック」の“ジョセフ・コシンスキー”です。
プロデューサーには、ヒットメーカーの“ジェリー・ブラッカイマー”やF1史上最多7回のチャンピオンを獲得した“ルイス・ハミルトン”の名前もあります。
映画館などで予告編を観て、気になっている方も多いのではないでしょうか。
ぜひ観てください!面白いです!!
レーシングマシンからガレージまでリアリティにこだわり、スピード感も臨場感も素晴らしいです!
ブラピの役どころも良くて、「こんな風に生きたいな」と憧れてしまう。
F1ファンはもちろん、F1を知らない人でもわかるように製作されています。
この映画は劇場で、できればIMAXで鑑賞してみてください!



最後まで読んでいただきありがとうございます



「♠︎の7」だな…あれは