2024年9月6日にNETFLIXで映画「レベル・リッジ」が配信されました。
以前から、簡単な“あらすじ”を見て「何となく面白そうだな」と感じていた作品。
最近の配信限定の映画は、イマイチで…面白い映画がありません。
過度な期待はせずに、さっそく試聴してみることにしました。
どんな映画かなー
舞台はアメリカの田舎町だって
NETFLIX映画「レベル・リッジ」
AdoroCinema & Redditより
レベル・リッジ(原題:Rebel Ridge)は、アメリカのアクションスリラー映画。
STORY
“テリー・リッチモンド”は従兄弟を保釈するため、アメリカの田舎町シェルビー・スプリングスに向かっていた。しかし、道中で地元警察に不当に保釈金を含む所持金を差し押さえられてしまった。腐敗した地元警察の実態を知る裁判所書記官の“サマー・マクブライド”の協力の元、テリーは保釈金を取り戻すために戦うことを決意する。
監督:ジェレミー・ソルニエ
上映時間:131分
なんか面白そう
なんとなくね
監督・脚本・編集
ジェレミー・ソルニエ
ジェレミー・ソルニエは、バージニア州出身のアメリカの映画監督、撮影監督、脚本家。
2007年に監督・脚本を務めた「マーダー・パーティー」が初の長編映画。
2013年「ブルー・ルイン」が批評家に絶賛され、2015年のインディペンデント・スピリット賞でジョン・カサヴェス賞にノミネート、カンヌ映画祭でも上映された。
2015年にソルニエが監督しA24が配給した「グリーンルーム」が、辛口映画評論サイト“ロッテン・トマト”で高評価を得た。
主演
アーロン・ピエール(テリー・リッチモンド役)
アーロン・ストーン・ピエールは、ブリクストン出身のイギリスの俳優。
子供の頃は陸上競技に熱中し、10代の頃に演技に興味を持つ。
ロンドンの南東部のルイシャム・カレッジや、ロンドン音楽演劇アカデミーなどで演技を学んだ。
いくつかのテレビドラマに出演し、2018年に舞台「オセロ」で主演を務めイアン・チャールソン賞を受賞。
2021年にM・ナイト・シャマラン監督の「オールド・トゥー・ユー」に出演。
2023年「ブラザー」の演技で、カナダ映画賞で最優秀助演賞を受賞した。
アーロン・ピエールはこの作品で初めて知りましたが、常に冷静でクールな演技が良かったです。
彼の派手なアクション映画も観てみたくなりました。
TSUTAYA DISCAS(定額レンタル8)感想
この映画は面白かったです!
ここ最近公開された配信限定の映画の中では、個人的には一番おもしろかった作品です。
出演している役者は、正直なところ1人も知りません。
先月にApple TV+で配信された、マット・デイモンとケイシー・アフレックの「インスティゲイターズ〜強盗ふたりとセラピスト〜」はイマイチでした。
同じく先月にNETFLIXで配信された、マーク・ウォルバーグとハル・ベリーの「ザ・ユニオン」も面白くなかったです。
「ザ・ユニオン」はあまりに面白くなかったので、レビューを書く気にもなりませんでした。
有名俳優を使ったこの2作より、知らない俳優ばかりの「レベル・リッジ」の方がよっぽど面白かったのです!
テリー
元海兵隊員のテリーは、従兄弟の保釈金を支払にきただけなのに警察に言い掛かりをつけられて、不当にお金を取られてしまった。
常に冷静なテリーは、揉め事は起こしたくない様子。
ガタイは良く、その冷静さは“本当に強い男”だと感じさせる。
銃の扱いにも慣れていて、柔術などの近接戦闘のスペシャリスト。
戦闘時における、的確な“状況判断”とクレバーな“立ち回り”がカッコいいです。
彼がどのようにその場を凌ぐのか、緊張感と楽しみが湧いてきます。
“アーロン・ピエール”の演技は素晴らしかったですね。
サマー
裁判所の書記官であるサマーは、自身が住む“シェルビースプリングス”のおかしさに気づいていました。
しかし、職は失いたくないし女性1人ではどうにもなりません。
そこに偶然現れたテリーを手助けし、彼に関わることでトラブルに引き込まれます。
正義感の強いサマーは、テリーと共に町の不正に立ち向かう。
やっぱり、見て見ぬふりは出来ない人はいるものです。
サマーは裁判所事務官のエリオットに強く言います「あなたみたいな人が社会をダメにする」と。
犯罪だと知っていながらそれを行う…実際にこの社会には多くありそうです。
黙っていた方が安全だし、自分の立場も守れるから…。
今話題になっている「兵庫県知事問題」も同じではないでしょうか。
告発者は、知事のパワハラを見て見ぬふりが出来なかったんだと思います。
そして、おそらく多くの人が「いけない」と思いながら知事の言う通りにしていた…。
あれは酷い知事だね…
早く辞めろよ!
サンディ・バーン署長
バーン署長を演じるのは「マイアミ・バイス」や「ナッシュ・ブリッジス」で人気の“ドン・ジョンソン”です。
見た目は渋いですが、バーンはかなりの悪党で真っ黒な汚職警察署長。
全ての指示はバーンが出していたのでしょう。
寝ているうちに“薬物”を射つなんて…とんでもないですね。
絶対に“権力”を持ってはいけない人間です。
アメリカの警察官
私もアメリカ生活で感じましたが、アメリカの警察は横柄でやりたい放題といった印象です。
白人警官が無抵抗の黒人を射殺したり、過剰に押さえつけたりするのがよく問題になっていますよね。
実際に私も車間距離が近いというだけで、違反切符を切られたことがあります。
坂道で後ろから見れば、そりゃ普通より近く見えますよ。
注意だけでいいような件でも、有無を言わさず切符を切られます。
パトカーが前をゆっくり並走しながら話していて、邪魔だからクラクションを鳴らしたら切符を切られた…なんて話も聞きました。
警察官という立場と銃を所持していることから、いろいろと勘違いしてしまうのではないでしょうか。
警察になる条件として、もっと“人としての資質”を重視してもらいたいものです。
大きな街でも汚職警官はいると思いますが、この映画のような田舎町にはもっといそうな気がする。
そういう意味では、とてもリアリティーのある映画でした。
MCMAP
MCMAP(Marine Corps Martial Arts Program)は、素手で戦う近接戦の戦闘システムです。
テリーは、海兵隊でMCMAPのインストラクターをしていました。
この映画には、派手なカーチェイスや銃撃戦、爆破などはありません。
主人公が多勢を相手に頭を使い、近接戦闘を繰り広げます。
これがなかなかカッコいいし、誰も殺さないところが素晴らしい!
“ONE MIND ANY WEAPON”
MCMAPのチームの信条は
“One Mind Any Weapon”
(精神が最強の武器)
だから、テリーは常に冷静だったんですね。
いかなる状況でも冷静に周囲を観察し、的確な状況判断をする。
テリー役のアーロン・ピエールは、上手くその辺りの表現ができていたのではないでしょうか。
終わり方
映画の終わり方もけっこう好きでした。
「この先は観せなくてもわかるだろう」といった感じで、こういうのもありだなと思った。
これは試聴して確かめてください。
評価
Rotten Tomatoesでは2024年9月7日現在、トマトメーター(批評家)94% ポップコーンメーター(観客)86%
metacriticでは、メアスコア(批評家)79/100 ユーザースコア(観客)6.0/10
IMDbでは、IMDbレーティング7.0/10 ユーザー評価7.2/10
どの批評サイトでも、なかなか高い評価を得ていますね。
ロッテントマトでは、ソルニエ監督の脚本とアーロンの演技が絶賛されていました。
まだ配信されたばかりなのに、割と多くの人が試聴して評価をしている印象です。
まとめ
2024年9月6日に配信されたNETFLIX映画「レベル・リッジ」
日本語字幕のトレーラーもない映画ですが、非常に良くできた面白い映画でした。
最近の配信限定の新作映画はイマイチのものばかりでしたが、有名俳優も出ていないこの映画は十分に楽しむことが出来ました。
この作品に注目していない人は多いかもしれませんが、観る価値のある映画だと思います。
主人公テリーを演じた“アーロン・ピエール”の冷静沈着な演技と近接戦闘は必見です。
ぜひ、試聴してみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございます
俺たちが火だ!