2024年に公開された映画「十一人の賊軍」が、現在NETFLIXで配信されています。
チャンバラ感がありそうだし、何となく面白そうな感じはする。
前から気になっていた作品なので、どんなものかと観てみることにしました。

賊軍!?



戊辰戦争の旧幕府軍のことかな


映画「十一人の賊軍」
NETFLIX公式Xより
十一人の賊軍(じゅういちにんのぞくぐん)は、2024年公開の日本の映画。
1868年の戊辰戦争のさなか、奥羽越列藩同盟(おううえつれっぱんどうめい)に加入していた新発田藩(しばたはん)の新政府軍への寝返り…の史実が基となっている。
STORY
戊辰戦争の中…薩長率いる新政府軍(官軍)は、徳川存続を願う旧幕府派(賊軍)を屈服させていた。奥羽越列藩同盟に加入していた新発田藩は、どちらに付くか決断を迫られ…ある計画を思いつく。十一人の罪人は処刑を免れる代わりに、官軍から砦を守るように命じられる。たった十一人…罪人たちは砦を守り生き残ることが出来るのか!?
監督:白石和彌
上映時間:155分



なんか凄そう



チャンバラ!チャンバラ!
キャスト
役者名 | 役名 | 説明 |
---|---|---|
山田孝之 | 政(まさ) | 駕籠屋の男で、新発田藩士を殺害して罪人となる |
仲野太賀 | 鷲尾兵士郎 | 直心影流の使い手で、罪人たちと共に砦を死守する |
尾上右近 | 赤丹(あかたん) | イカサマ博徒(ばくと)で、賭博罪で罪人となる |
鞘師里保 | なつ | 子を堕された恨みで放火をし罪人となる |
佐久本宝 | ノロ | 花火師の息子で、政を逃がし脱獄幇助で罪人となる |
千原せいじ | 引導(いんどう) | 坊主で女犯(にょぼん)により罪人となる |
岡山天音 | おろしや | 医者の息子で、おろしや(ロシア)へ密航しようとして罪人となる |
松浦祐也 | 三途(さんず) | 貧乏な百姓で、一家心中を図り罪人となる |
一ノ瀬楓 | 二枚目(にまいめ) | 端正な顔立ちの色男だが、侍の女房と不倫をし姦通(かんつう)で罪人となる |
小柳亮太 | 辻斬(つじぎり) | 大柄の浪人で、新発田の村で無差別殺人を起こし辻斬りで罪人となる |
本山力 | 爺っつぁん | 長州出身の剣術家で、強盗殺人で罪人となる |
野村周平 | 入江数馬 | 決死隊の隊長で、新発田の家老の娘・加奈の婚約者 |
田中俊介 | 荒井万之助 | 新発田の藩士で、罪人たちと共に砦を守る |
阿部サダヲ | 溝口内匠(みぞぐち たくみ) | 新発田藩の城代家老で、領地での戦を避けるために画策する |
吉沢悠 | 寺田惣次郎 | 新発田藩の御城使(ごじょうし) |
佐藤五郎 | 里村官治 | 新発田藩の御用人 |
柴崎楓雅 | 溝口直正 | 新発田藩の若き藩主 |
音尾琢真 | 仙石善右エ門 | 新発田の藩士で政の妻・さだを手籠にする |
西口尚美 | 溝口みね | 溝口内匠の妻 |
木竜麻生 | 溝口加奈 | 溝口内匠の娘で、入江の婚約者 |
長井恵里 | さだ | 政の妻で耳が不自由 |
ゆりやんレトリィバァ | 村娘 | 新発田の村娘で兵士たちにおにぎりを配る |
玉木宏 | 山縣狂介 | 官軍先鋒総督府の参謀で、新発田藩を官軍に取り込もうとする |
浅香航大 | 岩村精一郎 | 土佐藩士であり、官軍先鋒総督府・軍監で山縣の右腕 |
佐野和真 | 杉山荘一郎 | 岩村の側近 |
安藤ヒロキオ | 世良荘一郎 | 官軍の先遣隊隊長 |
佐野岳 | 水本正虎 | 世良の腹心 |
ナダル | 水本正鷹 | 世良の腹心で正虎の弟 |
松角洋平 | 色部長門(いろべ ながと) | 米沢藩士で新潟総督、新発田藩に官軍と戦うことを要請する |
駿河太郎 | 斉藤主計(さいとう かずえ) | 米沢藩士の参謀 |



昨今の映画やドラマに…



“駿河太郎”がやたらと出てる説…


感想
チャンバラ・アクション全開で、それなりに楽しめました。
寄せ集めの罪人たちに、次第に仲間意識が芽生えてくるところが良かったです。
しかし、坊主の千原せいじは問題なかったが…ナダルが映るとコントのようになってしまっていた。
そこだけが残念でしたが、アクションあり、友情あり、裏切りありで…まあまあ面白かったです。
政
妻のさだを手籠にした…新発田藩士を殺害した政。
この時、面と向かって会話をしてから刺して捕まる。
すぐ逃げる男なのに、なぜ顔を隠して刺して走り去らなかったのか…。
捕まってもいいから、確実に仕留めたかったのかもしれない。
結果的に、耳の不自由な妻を一人残してしまった。
あと先考えない彼の軽率な行動は、後々またピンチを招くこととなる。
そんな政も、共に戦った仲間との絆が芽生えて変わっていく。
最後に彼の“漢気”が観れたのは良かったです。
兵士郎
旧幕府軍(同盟軍)に加勢すべきだと主張していた兵士郎。
とりあえず、罪人どもと共に官軍の足止めを命じられる。
ご家老に“新発田のため”と言われ、決死隊として砦を守る任に就く。
剣術道場の道場主だけあって、一人で何人も倒すほどの腕前。
兵士郎と爺っつぁんは剣術家なので、まともなチャンバラを披露します。
最後には、“不死身かよ”と思えるほどの戦いを見せてくれる…十一人目の賊として。
武士道をたしなむ者として、真っ直ぐで男らしい奴でした。
ノロ
政のことを兄だと勘違いして“あんにゃ”と呼ぶノロ。
なぜあそこに現れて政を兄だと思ったのか…、それは謎のままです。
というか、いろいろと謎が多いキャラでした。
花火師の息子で、焙烙玉(ほうろくだま)を操る。
あんにゃ(政)のためなら、どんな危険だって犯すクレイジーな奴。
死んでもまた生き返る奴…笑
謎過ぎるだろ!?こいつ!
まあまあ…よくわからないキャラクターでした。
その他の罪人
イカサマ博徒の“赤丹”や火付けの“なつ”、女犯の“引導”、密航の“おろしや”、姦通の“二枚目”など…
なんとなく…中途半端なキャラクターたちだと感じました。
それぞれのストーリーが、ほとんど描かれていないからでしょうか。
爺っつぁんは剣術家なので、それなりの見せ場はありました。
まあ、ただでさえ155分もあるので…深掘りしている場合ではなかったでしょう。
内匠
新発田藩の城代家老である溝口内匠。
こいつが、卑怯者でかなり胸糞の悪い男でした。
官軍を足止めするために罪人と部下を捨て駒とし、同盟軍を追い出すために農民を殺す。
演じた“阿部サダヲ”の怪演というか、腹立つ演技でした。笑
間際であれが中断されましたが、すぐ終わるし実行できましたよね?!
余裕で見届けることはできたと思いましたが、もっとマシな「中断理由」を考えて欲しかったです。
ナダル
官軍の先遣隊隊長・世良の腹心、水本正鷹を演じた芸人ナダル。
この役は、配役ミスかもしれません…監督はなぜ彼を起用したのでしょうか。
ナダルが映ると、急にコントのように見えてしまいます。
他のキャストの迫真の演技も台無しにするようで、少し残念に感じてしまいました。
同じ芸人でも“千原せいじ”の方は、そこまで違和感はなかったんですけどね。



あいつ出しちゃダメだろ…



イっちゃってる!
チャンバラ
この作品では、なかなか本格的なチャンバラを披露しています。
手が切れ首が切れ、指が飛び…と、割とグロテスクな描写も。
特に兵士郎や爺っつぁんなど、剣術家たちのチャンバラは本格的でした。
多勢に無勢の中で非現実的な戦いでしたが、もう少し現実的な描写でも良かったのかなと。
この時代は銃もあるので「インディ・ジョーンズ」であったシーンのように、刀だろうが鞭だろうが銃で撃たれたらお終いです。
銃で撃てるのにそこで終わらせない場面は、どうしてもリアリティーを感じません。
まあ…“映画だから”と言われれば、どうしようもないんですけどね。
数馬
決死隊の隊長として、罪人たちと砦を守ることとなった数馬。
あることをご家老から命じられ、兵士郎や罪人たちには秘密にしていた。
ご家老の娘と婚約していたら、内匠の言うことは聞かざるを得ないのかもしれない。
傷を負い正気に戻った数馬は…心を入れ替えます。
しかし、時すでに遅し…。
史実
1867年“大政奉還”により、260年続いた「江戸幕府」が幕を閉じた。
薩摩藩と長州藩を中心に“倒幕運動”が広まり、1868年に新政府軍(官軍)と徳川政権を支持する旧幕府軍(賊軍)の“戊辰戦争”が勃発した。
京都の「鳥羽伏見の戦い」を皮切りに、最後の「箱館戦争」まで1年4ヶ月に渡って繰り広げられた内戦。
新潟県の新発田藩は新政府側だったが、周辺の圧力に逆らえず仙台藩を盟主とした「奥羽越列藩同盟」に加盟した。
同盟軍が新発田城に押しかけ居座ったことで、侵攻して来る官軍との戦が領地で始まってしまう恐れがあった。
そんな中で新発田藩は、戦が始まるギリギリのタイミングで同盟軍を裏切り官軍側に付いた。
官軍の海上部隊が佐渡から急襲し、同盟軍は壊滅的な状態となり敗退した。
この“新発田の裏切り”の史実から着想を得て、「十一人の賊軍」の脚本が書かれた。
この後の“明治維新”(西南戦争)で、「勝てば官軍、負ければ賊軍」という言葉が生まれた。
“勝った方が正しい存在(正義)で、負けた方は間違った存在”という意味の言葉。
評価
Rotten Tomatoesでは2025年3月15日現在、トマトメーター(批評家)?% ポップコーンメーター(観客)?%
metacriticでは、メタスコア(批評家)?% ユーザースコア(観客)?%
IMDbでは、IMDbスコア6.2/10 ユーザー評価6.4/10
いつものようにロッテントマトとメタクリティックでは、評価数が少ないため表示されていません。
日本の評価サイトFilmarksでは、3.7/5.0という評価となっています。
チャンバラ・エンターテインメントとしては、そこそこ良かったのではないでしょうか。


まとめ
2024年11月に公開された映画「十一人の賊軍」が、2025年3月1日からNETFLIXで配信されています。
「戊辰戦争」の最中に、現在の新潟県に位置する新発田藩で起こった史実から着想を得た。
十人の罪人を含む決死隊が新政府軍(官軍)の侵攻を遅らせるために、砦を死守することとなるのだが…。
迫力の砲弾と本格的なチャンバラが繰り広げられる。
個性的なキャラクターたちが出て来るのだが、個人的にはナダルが緊張感を崩していたと感じた。
リアリティーに欠けた描写はあるものの、エンターテインメントとしては良かった。
ぜひ、試聴してみてください!



最後まで読んでいただきありがとうございます



ワシは賊ら、十一人目のな!