劇場版三部作の第二章となる「モノノ怪 火鼠」が、2025年8月14日よりNETFLIXで配信されました。
第一章の“唐傘”で初めて「モノノ怪」を知り、それからアニメ版も全て視聴しました。
芸術的とも言える、独特の作画が美しい「モノノ怪」
大奥に巣食う「モノノ怪」は、前作の“唐傘”だけではなかった。
薬売りは、「形(かたち)・真(まこと)・理(ことわり)」を解かなければ“退魔の剣”を抜くことが出来ない。
今回の“火鼠”は、どうなるのでしょうか!?

楽しみだね!



何とぞ お聞かせ願いたく 候


劇場版「モノノ怪 火鼠」
「劇場版モノノ怪」公式Xより
劇場版モノノ怪 火鼠(げきじょうばん モノノけ ひねずみ)は、2025年3月14日に公開された日本のアニメ映画。
2024年に公開された前作「劇場版モノノ怪 唐傘」の続編となる第二章。
STORY
モノノ怪・唐傘との壮絶な戦いから程なくして、再び大奥を訪れた“薬売り”。歌山が亡くなり…その後任となった“大友ボタン”が仕切る大奥で、新たな怪異が起こるのだった。人を燃やし消し炭と化す事件が連続で発生し、薬売りはモノノ怪“火鼠”の子供達の仕業と睨む。薬売りは本体を探し出し、「形・真・理」の三様を突き止めモノノ怪を斬ることが出来るのか!?
監督:中村健治(総監督), 鈴木清崇
上映時間:74分



許せない…



真を…得た
登場人物
キャラクター | 説明 | 声優 |
---|---|---|
薬売り | モノノ怪を斬り祓う力を持つ“退魔の剣”を持つ謎多き存在 | 神谷浩史 |
大友ボタン | 老中大友の娘で、歌山の後任として大奥の最高職位“御年寄”となった | 戸松遥 |
時田フキ | 町人出身の御中臈で、天子の寵愛を一身に受けている | 日笠陽子 |
時田三郎丸 | 時田家の三男でフキの弟 | 梶裕貴 |
坂下 | 大奥の警備を担当する“広敷番”で、最も出入りが多い「七つ口」にいる | 細見大輔 |
アサ | 大奥内で公文書管理を務める“御祐筆”を務めている | 黒沢ともよ |
ツユ | フキの身の回りの世話をする女中 | 松井恵理子 |
勝沼マツ | 大友派の老中である勝沼の娘で、プライドの高い御中臈 | 青木瑠璃子 |
水谷タケ | 南方の有力な家門の出身である御中臈 | 茜屋日海夏 |
天子 | 幕府の象徴であり最高位で、“天子様”(てんしさま)と呼ばれている | 入野自由 |
溝呂木北斗 | 溝呂木家当主で、“御水様”信仰の司祭 | 津田健次郎 |
幸子 | 天子の王室(御台所)で、天子の子を出産した | 種崎敦美 |
時田良路 | フキと三郎丸の父親で、老中大友の将棋の相手をさせられている | チョー |
勝沼 | マツの父親の老中で、大友に忖度している | 楠見尚己 |
老中大友 | ボタンの父親の老中で、幕府の利権を取り仕切っている | 堀内賢雄 |
水光院 | 天子の母親で、事実上の大奥のトップ | 榊原良子 |
主題歌
主題歌は、アイナ・ジ・エンドの「花無双」です。



なんか切なくていいね…



花無双〜♪
エンディングテーマ
「渇望」 アイナ・ジ・エンド



魂の叫びだね…



こっちもいいなぁ…


感想
前作「モノノ怪 唐傘」と同様に、相変わらずの芸術的な作画で素晴らしかった!
今回は、話もわかりやすく観やすかったと思います。
“続編”ということで、慣れたキャラクターもいるし理解も早い。
「形・真・理」の三様を突き止めるまでのワクワク、三様が揃い“神儀”になってモノノ怪を斬り鎮める姿は爽快だ。
神儀になってからの音楽や他の場面の音楽もカッコいい。
前作に劣らず、とても面白い作品でした!
薬売り
“唐傘”を斬り、清め、鎮めた薬売りは…再び大奥に現れた。
新たな“モノノ怪”の気配を感じたのだろうか。
歌山にもらった“通行手形”は、今となっては使えないことに少し笑った。
先月に貰ったばかりなのに…
坂下が目を離している間に、しれっと侵入する薬売り。
相変わらず、“御札さばき”や“語り”がカッコいい。
妖が“火鼠”だと気づき、「真」と「理」を追求する。
“古今東西 いずこであろうと モノノ怪が出れば行って…斬る それが「退魔の剣」を持つ我らが定め”
大奥が“男子禁制”だとか、薬売りには関係ありません。
今回は“広敷番”の坂下に大いに助けられ、大奥の中で再び戦闘を繰り広げます。
“退魔の剣”を解き放ち、“神儀”へと変身する時がまたカッコいいんですよね。
そこから流れるアップテンポのBGMがいい。
“神儀”へと変身したらもう無敵です…一気にかたをつける。
坂下
多くの「七つ口」で“広敷番”を務める坂下は、前作からお馴染みのキャラクター。
“唐傘”から大奥を救った薬売りとも、もはや顔見知りと言えます。
再び現れた薬売りの侵入を拒もうとするが、彼の実力は十分にわかっている。
新たに出現した“モノノ怪”から大奥を守るには、薬売りの力が必要なことは理解している。
そんな坂下は、“男子禁制”だと厳しく言うボタンから薬売りをかばう。
意外な行動だったが、大奥を守るものとして正しい判断です。
終いには「行け〜!薬売り〜」と、完全に味方となっているのが気持ちがいい。
今作で、きっと坂下ファンが増えたことでしょう。
第三章ではどうなっているか、今から楽しみですね。
ボタン
歌山が亡くなり、新たに大奥の“御年寄”となったボタン。
彼女は規律には厳しいが、融通が利くというか話のわかる人である。
薬売りの立ち入りを許可してもらおうと…真剣にお願いする坂下を見て、フキと赤子を救うことを命じるボタン。
さすが、天子様が“御年寄”に推挙しただけあって「正しい判断の出来る者」です。
正義感が強く、大奥で権力を持つ自分の父親さえも許さない。
大奥を守るため、全てを捧げる“覚悟”を感じます。
最後の“通行手形”には痺れましたね〜。
フキ
元呉服屋の娘であるフキは、元々の身分は高くない。
しかし、天子様の寵愛を一身に受け…同じ御中臈から嫉妬され険悪なムード。
気の強い性格のフキは、いちいち反抗してはっきりと文句を言う。
家柄の良くないフキが天子様の“やや子”(赤ちゃん)を身籠ったことで、日本(ひのもと)を揺るがす“火種”とされてしまいます。
過去の哀しい出来事が今のフキとリンクし、それが「理」へと導いていく…。
強い意志を持つフキのキャラクターはいいんですが、なぜ彼女の肌は黒いのでしょうか。
大奥が舞台なだけに違和感があるし、理由が“ポリコレ”だったら最悪だ。
第三章で“お世継ぎ”を出産するのでしょうか。
消えゆく人々
前作と同じく、意地悪や悪巧みをする者たちは…“モノノ怪”に襲われて次々と消えてゆく…。
「因果応報」と言うべきか、人を貶めようとする者には天罰が下る。
大奥に残る情念がモノノ怪に宿り、大奥で暗躍する者たちを襲う。
襲う相手が無差別ではないのがいいし、「ざまあみろ」という感情になる。
第三章では、誰がモノノ怪の犠牲になってしまうのでしょうか。
第三章「モノノ怪 蛇神」
「劇場版モノノ怪」公式Xより
最終章となる第三章・劇場版「モノノ怪 蛇神」は、2026年春の公開予定です。
最終章では、誰に焦点が当たり…どんな「真」と「理」が待っているのか…。
楽しみに待ちましょう!
評価
IMDbでは、IMDbレーティング 7.2/10 ユーザー評価 7.3/10
映画.comでは、4.0/5.0
Filmarksでは、4.2/5.0
いつも通り、ロッテントマトとメタクリティックでは評価されていません。
上記3つのサイトでの評価は、前作「モノノ怪 唐傘」を僅かに上回っています。
私も第二章は、第一章より面白くなっていると思いました。


まとめ
2025年3月に公開された劇場版「モノノ怪 火鼠」が、2025年8月14日よりNETFLIXで配信されています。
前作の劇場版「モノノ怪 唐傘」の続編であり、三部作の第二章となる作品。
大奥に再び現れた薬売り、その大奥では新たな怪異が起こっていた。
人を燃やし尽くす“モノノ怪”…その正体は“火鼠”だった。
薬売りは「形・真・理」の三様を突き止め、モノノ怪を斬り…鎮めることはできるのか!?
前作と同様に、和紙ような背景に描かれたカラフルで芸術的な作画。
独特のセリフ回しと音楽は、今作でも健在です。
第一章を上回るとても面白い作品となっています。
ぜひ、視聴してみてください!
観るのであれば、第一章から観ることをオススメします。
どちらの作品も繰り返し観ると、いろんなことに気づけて面白い。



最後まで読んでいただきありがとうございます



解き…放つ!